オランダの非営利団体マーズワンによる火星入植プログラムの志願者が、現在20万人から663人に絞られた。最終候補の40人に残ると、いよいよ今年から訓練に入ることになる。

デイリーミラー紙によると、現在、候補として残っているイギリス人、バーミンガム大学の天体物理学博士課程のマギー・リュウ氏(24歳)は、「火星に入植したら、子孫を残さなければならないけど、火星で初めて生まれた子供が最初の"火星人"になるわけね」と屈託がない。

2018年には、ポルトガル・スペイン・オランダの大学のチームが火星で植物を育てる実験のために無人の宇宙船を送り、2020年には移動用のローバーが送られ通信衛星が打ち上げられる。2022年には居住用のユニットや物資が送られ入植の準備をする。2024年に最初の4名が出発し、2025年に火星に着陸予定。2026年に次の4名が出発予定だ。

現在の候補者リストには10代から70代までいて、日本人も3人残っている。残りの人生を火星で、-62℃という低温、高い放射能、酸素や食糧、水の不足といったリスクを乗り越え最初の火星入植を目指す人がこれほど多いのは驚きだ。

ところで、本当に地球人が初の火星人になるのだろうか。レイ・ブラッドベリの小説『火星年代記』では地球人の火星入植、それを受け入れない火星人との対立などが描かれているが、すでに先住民がいたらどうなるのかと思わせる話が実際に報道されている。

2014年6月23日のデイリーミラー紙に、キャプテン・ケイ(仮名)と名乗るアメリカの退役海兵隊員が、かつて火星で17年間、地球人のコロニー(居留地)を火星人から防衛するという任務で派遣されていたと暴露する記事が出ている。彼は、地球防衛軍という多国籍(アメリカ、ロシア、中国)で構成される宇宙船の艦隊に3年間乗務したという。また、35年前、NASAの元職員が火星に人間がいるのを火星探査機ヴァイキングが送ってくるリアルタイムの映像の中で目撃したという記事も昨年末に出回った。

入植するなら、先住民を想定しておくべきだろう。是非とも平和裏に共存し、火星の真実を伝えてほしいものだ。(純)

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