急速に下落する通貨、ルーブルの価値を支えるために、ロシア中央銀行はこのほど、金利を10.5%から17%へと引き上げた。しかし、金利引き上げの効果は見られず、翌日もルーブルの下落は続いた。
この一年間でルーブルは、1ルーブル0.03ドルから0.016ドルまで落ち込み、50%以上価値が下がっている。
また、ロシア政府が発行している国債の金利も15.36%まで上がっている。国債を買うとき、将来的にロシアが負債を払えなくなったり、国債が発行されている通貨(この場合はルーブル)の価値が暴落する可能性が高い場合、投資家はそれらのリスクに見合った金利を要求する。国債金利の上昇は、ロシアの信用がぐらつき、政府が市場からお金を借りるのに苦労していることを示している。
欧米の経済制裁と原油価格の暴落は、ロシア経済を窮地に陥れている。食料や市場商品の多くを輸入しているロシアでは、通貨の下落によって輸入品の物価が上がり、国民の生活に悪影響を及ぼしている。
そんな中、オバマ大統領はロシアに対して新たな経済制裁を発表した。
窮地に立たされたプーチン大統領が、この状況を打破するために取れる手は何か。
一つ考えられる対処法は、北方領土の返還によって、欧米の経済制裁に追随している日本を、ロシア包囲網から外すことだ。日本が、対ロシア制裁と領土の返還を天秤にかけたとき、後者を優先させるのは当たり前であり、欧米も文句は言えないだろう。また、日本としては尖閣諸島や竹島問題で中韓に対して国際的にも圧力をかけることができる。見返りとして、日本が欧米との関係を上手に取り持ち、欧米の制裁を終わらせ、ロシア投資を進めれば、ロシアとしても助かる。
実は大川隆法・幸福の科学総裁は、2014年4月18日、プーチン大統領の守護霊霊言を収録している(『プーチン大統領の新・守護霊メッセージ』大川隆法著 幸福の科学出版 所収)。この中でプーチン氏の守護霊は次のように語った。
「クリミアとか、ウクライナについては、『ロシアは侵略の意図あり』っていうように言ってるんでしょう? (中略) だから、俺は、『そういう男だ』と思われてるのかもしらんけど、もう片方で、北方四島を、バーンっと日本に返しちゃうんだ。そしたら、侵略者ではないじゃない」
ロシアに貼られた「侵略者」のレッテルを外し、欧米に冷静な判断を取り戻させるには、それだけの大きな動きが必要だ。
日本は、そのような「機会」が存在することをロシアに示し、欧米とロシアとの間を取り持ち、ウクライナ問題を終息に導くための独自の外交を展開すべきである。
中国包囲網は、ロシアを外しては成り立たない。それをアメリカに理解させ、説得するのも、日本の役目の一つである。(中)
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