香港で民主化を求める抗議デモが連日続いている。そうした民主化運動は、キリスト教徒によって支えられていることを、ウォール・ストリート・ジャーナルWEB版が報じた。

学生組織「スカラリズム」の代表で、デモを率いる学生運動家として注目を集めるジョシュア・ウォン氏や、民主派団体「オキュパイ・セントラル」の3人の指導者のうちの2人など、抗議団体の指導者の中には、少なくとも3人のキリスト教徒がいる。また、デモ参加者の中にも、路上で聖書を読む姿が見られた。

香港のクリスチャン・アンド・ミッショナリー・アライアンス教会の胡志偉牧師は、香港にあるプロテスタントの教会の半分以上が、デモを支援するための専門グループを組織したと見積もっているという。

建前上、一国二制度の下で、香港では言論や信教の自由などが認められているものの、香港政府のトップを選ぶ行政長官選挙で民主派候補が実質的に排除されるなど、中国政府によって香港の自由は徐々に脅かされつつある。

だが、こうした自由と民主主義を脅かそうとする動きに対して、キリスト教を学んだ人たちが立ち上がっている。真実の自由や民主主義には、「人間は神によって平等に作られた存在である」という大前提がある。だからこそ、人間を超えた大いなる存在を信じ、自他をともに尊重する心が生まれてくる。宗教抜きで民主主義を語ることは出来ない。

大川隆法・幸福の科学総裁は、著書『朝の来ない夜はない』でこう語っている。

「宗教の時代と民主主義の時代は両立するのであり、むしろ、宗教を弾圧する時代は、民主主義の時代ではないと言えます。たとえ民主主義を名乗っていても、宗教を徹底的に弾圧するような国は、民主主義国家ではないと考えてよいでしょう。宗教と民主主義は両立し、共に繁栄するものなのです」

自由と民主主義を守る最後の砦が宗教である。宗教を平気で弾圧する中国には自由の本当の価値は分からない。自由を求める香港の民衆の声を、これ以上無視してはならない。(冨)

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