停滞感のぬぐえない現代日本に求められているのは、本多静六のような人物ではないだろうか。本多静六は、日比谷公園などを設計した日本の「公園の父」であり、高額納税者となった大学教授としても有名な日本初の林学博士だ。貧しい中、米つきをしながら勉学するなど、二宮尊徳に並ぶ刻苦勉励の人でもある。

本多博士は勉学で苦労している。大学では数学の授業で落第し、自殺を試みたほどだった。しかし、恩師に「死ぬ気でやれば何とかなる」と諭されて奮起。1千題からなる問題集を解き、その後の試験では満点を続け、教授に「お前は天才だから、授業に出なくてよい」と言われるまでになった。このとき、「天才とは、努力した人のことなのだ」と悟ったという。

資産家としても知られる本多博士は、収入の4分の1を貯蓄する「天引き法」で資産を作り、やがてその利息が教員としての収入を上回るようになる。山林などへの投資でも成功し、その「富を形成する」手法について、ほかの人も真似できるようにと、自著で公開した。

未来を読んで投資に成功するなど、大きなビジョンを描く力にも学ぶところが多い。本多博士は関東大震災の後、東京を再建するための設計図を依頼され、72メートル幅の大通りを提案した。予算の関係で実現しなかったが、もし、その設計図通りに作られていたら、東京大空襲での延焼を防げたとも言われている。

自身の体験から、努力することそのものが幸福であるという「努力即幸福」を唱えるなど、その思想からも学ぶことが多い本多博士。大川隆法・幸福の科学総裁は、本多博士の霊を呼び、幸福論や成功論について、「今なら、現代人にどのように教えるか」を聞いた。その内容を収録した『人間にとって幸福とは何か』(大川隆法著)が24日、全国の書店で発売される。

政府などの補助を受けて生活レベルを守ることを幸福ととらえる現代の風潮について、「非常に消極的でネガティブ」と断じた本多博士の霊は、意に沿わない現状を、自らの努力によって一つひとつ改善させていく中に幸福があるとした。また、自分の得意なものを見つけるコツについては、「自力で運命を拓く」という志を立てることだと語った。

この他、逆境のとらえ方や、仕事のやる気を高める方法、お金の使い方のコツ、夫婦論など、さまざまなテーマで語り、過去世については、お釈迦様の時代や江戸時代に生まれたことも明らかにした。

本多博士の霊は、現代の日本を変えるために、「100人の本多静六」に出てきてほしいと語った。1人でも多くの「本多静六」を生み出すべく、学生や教師、すべての親や、志ある人に読んでもらいたい一冊だ。

【関連書籍】

幸福の科学出版 『人間にとって幸福とは何か』 大川隆法著

http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1179

幸福の科学出版 『本多静六の努力論』 本多静六著

http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1104

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