政府はこのほど、慰安婦募集の強制性を認めた「河野談話」の検証に関する報告書を発表した。報告書では、談話を作成する日本政府が「韓国政府の意向・要望で受け入れられるものは受け入れ、受け入れられないものは拒否する姿勢で、(談話の)文言を巡る調整に臨んだ」とし、事実上の"日韓共同声明"であったことが分かった。

弊誌でも何度も指摘しているが、従軍慰安婦なる問題は、虚構の歴史問題であり、これを認めた河野談話は、歴史的事実を無視した政治的決着である。今回の検証は、日韓による合作であったことが明らかになったという点では、一定の評価ができよう。

だが、談話の作成を指揮した河野洋平氏は、検証結果はすべて正しいとしながらも、「安倍総理が『河野談話の見直しは行わない』と発言されており、今回の検証チームの報告が出たことで、新たに付け加えることもなければ、差し引くこともないと考えております」「日韓双方の指導者の大局的な判断により、一日も早く両国の関係改善がなされることを切に願っています」などと述べており、本人も、談話自体を破棄するつもりはないようだ。

「大局的な判断を願う」と語る河野氏であるが、自らの"大局的な逆判断"により、「性奴隷国家・日本」というイメージが国際社会に広まり、日本の誇りが著しく傷つけられることになった。だが、河野氏の大罪は他にもある。

同氏は外務大臣を務めていた2000年、核開発を続ける北朝鮮に対して、同国が米不足に陥っているとの理由から、米の援助を認める判断を下した。だが北朝鮮には当時、180万トンもの軍事用備蓄米があり、これを切り崩せば、飢餓状態は大幅に軽減されたはずだった。そもそも、日本人を大量に拉致した国から支援の要請を受ける筋合いはない。結局、北朝鮮は核開発を成功させ、いつでも日本を軍事的に恫喝しても良い準備を整えることになった。

こうした間違った判断をするのにも理由がある。幸福の科学の霊査によれば、河野氏の過去世は、奥州藤原氏を滅亡させた藤原泰衡であることが分かっている。泰衡は「源義経とともに、源頼朝と対抗すべき」という先君の遺訓を守り通すと思いきや、義経の命を絶ち、藤原家を滅亡させる「亡国の選択」をした。

今回の転生でも、河野氏は情に流されやすく、相手の主張に唯々諾々となって誤った選択をし、自国を亡ぼそうとしている。およそリーダーたるべき器とは言えず、もし、総理大臣になっていれば、より深刻な害悪を流していたかもしれない。「大局的な判断」という同氏の言葉を借りれば、国益を損なう河野談話は破棄されてしかるべきだ。当然、河野氏は国民に対する説明責任があることを忘れてはなるまい。(慧)

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