東京都内などの図書館で『アンネの日記』などユダヤ人迫害の関連書籍が相次いで引き裂かれた事件を受け、イスラエル大使館がこのほど、被害に遭った図書館に対し計300冊を寄贈した。

今回のアンネの日記の破損は、アメリカのメディアでは「日本の右傾化の象徴」などと報じられているが、そもそも日本は過去、ユダヤ人差別や迫害をした事実はない。むしろ外交官の杉原千畝氏らのようにナチスドイツからユダヤ人を救った人たちが数多く存在する。その意味でユダヤ人は、戦前・戦中の日本が人種差別を世界からなくそうとして戦ったことも理解できる人たちだろう。

一方、日本の側もユダヤ人から助けられてきた。例えば、アメリカのユダヤ人銀行家ジェイコブ・シフが日露戦争の戦時外債を現在の価値で1000億円ほど引き受け、日本の勝利に貢献した。近年はイスラエル企業による日本への進出や製品の売り込みも増加している。

古代や神代にさかのぼれば、失われたユダヤ10支族のたどり着いた場所が日本なのではないかという「日ユ同祖論」が唱えられており、民族的な結びつきが何かしらあるようだ。

イスラエルは近年、中東情勢の劇的な変化に翻弄されている。今こそ日本はイスラエルとの関係を強化するいい機会だろう。これによって「日本は現代のナチスだ」という中国などの主張がまったくの間違いであることを世界にアピールすべきである。(弥)

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