沖縄県名護市長選が告示され、選挙戦に突入した。移設推進を掲げる前県議の末松文信氏と、移設反対を掲げる現職の稲嶺進氏の一騎打ちとなった。最大の争点は、宜野湾市にある米軍普天間基地の移設受け入れの是非とされるが、何だか、釈然としない。

本来、どちらの陣営が勝とうとも、米軍基地の移設という同盟国をも巻き込んだ日本政府の意思決定を、市長の一存で停滞させることは許されない。沖縄の基地の役割が、尖閣諸島周辺の領海・領空侵犯、一方的な防空識別圏の設定など、覇権拡大の野心を隠そうともしない中国へのけん制であれば、なおさらだ。

移設反対を唱える稲嶺氏は、移設の際、漁港周辺に資材を置くことや燃料タンクの設置などについて、市長権限でこれを阻止すると意気込む。だが、市長となる人物には、地域の人々の幸せを考えると同時に、目まぐるしく変化する世界情勢などを含めた大局的な視点が必要だ。

沖縄の反米運動に嫌気を起こしたアメリカが、もし今後、財政難を理由に沖縄から撤退するようなことがあれば、日本人は、自分たちだけの力で中国や北朝鮮の脅威を跳ね返す国防体制を整えなければならない。その時には、当然、核武装も欠かせなくなる。将来的には、「自分の国は自分で守る」体制が必要だが、今の時点で米軍を追い出すことは、即、亡国を意味する。

マスコミが報じない真実を伝えるネット・オピニオン番組「THE FACT(ザ・ファクト)」は12日、「【沖縄発】直撃取材!『民意』を名乗る反基地運動にダマされるな!」をネット上に新しくアップした。

移設予定地近くに違法にテントを構える「辺野古テント村」を直撃。取材拒否をされる様子や、沖縄マスコミが報じない、近隣住民の次のような声を伝えている。「テント村には辺野古区民は一人もいない。区民の総意として市にテント村の撤去の要望もしている。テント村の人々の意見が、名護市民の意見のように扱われるのは困る」。

また、番組のインタビューで登場する専門家は、「沖縄の反基地闘争で中心になっているのは本土から来た活動家が多い。闘争するために移住してきた人たちが、沖縄の人々の平和を願う純粋な心を利用して、自分たちのイデオロギー成就のための道具としている」と解説する。

名護市の人々には、日本国全体を守る気持ちで振興策などと引き換えに基地を迎えてほしい。そして、安倍政権には、強いリーダーシップを発揮して基地移設を早期に実現させ、日米同盟を強化してほしい。(格)

【関連サイト】

YouTubeチャンネル「THE FACT」FAST BREAK

【沖縄発】直撃取材! 「民意」を名乗る反基地運動にダマされるな!

http://www.youtube.com/watch?v=0e1fpmKbuV4&list=PLF01AwsVyw32X2NozaflozAbP0zHaqxCT&feature=c4-overview-vl

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2013年12月27日付本欄 沖縄県知事が辺野古移設を承認 日米同盟を強化せよ

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2013年3月6日付本欄「普天間移設早期に」と地元推進派 マスコミは沖縄の真実の声を伝えよ

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2010年 Web限定記事 沖縄が中国に脅かされている 沖縄本島・石垣島・与那国島 現地ルポ&インタビュー

http://the-liberty.com/article.php?item_id=112