韓国で最大部数を誇る朝鮮日報紙は13日付で「日本を見る目、世界が馬鹿なのか」と題するコラムを掲載し、朴槿恵(パク・クネ)大統領の反日外交に疑問を投げかけている。

コラムは、同紙の論説室長によるもの。冒頭で「今や世界で日本の集団的自衛権に反対している国は韓国と中国しかない印象だ」と、韓国の反日姿勢が国際的に孤立していると指摘した。集団的自衛権の行使容認に向けた日本の動きに韓国は反対しているが、旧ソ連として先の大戦で日本と敵対関係にあったロシアや、反日派にとって「被害国」にあたるフィリピンなどの東南アジア各国も、日本の方針を歓迎している。

このコラムはまた、韓国よりも日本の国際的評価が高いことを指摘し、逆に韓国の理性に欠ける行動が、国際的な信頼を下げているとした。福島の放射能汚染を過剰に恐れる国民の反応、過激なデモ、日本への戦後賠償要求などを挙げ、「興奮しやすく感情的な気質、理性的な態度が求められるときに非理性的な行動を取ること、他人が何を言おうと、われわれが内輪で万歳を叫べばそれまでという態度、これらを放置していては日本をめぐる問題は克服できない」と反省の弁を述べている。

これまでに朴大統領は慰安婦問題などを持ち出し、日本との首脳会談を拒絶し続けている。安倍晋三首相は「対話のドアは常にオープン」と述べているが、朴大統領は英BBCの取材に「元慰安婦などの問題が解決しない状態では、首脳会談はしない方がまし」と今後も安倍首相と会談する意思がないと語っている。

こうした朴大統領の姿勢に、韓国国内でも危惧する声が上がり始めているのだ。朝鮮日報は「被害者意識からの脱却」、中央日報も「嫌いな人とも対話すべき」といった記事を掲載し、首脳会談を拒否し続ける朴大統領の方針に疑問を投げかけている。

こうした傾向は、強硬な反日外交は効果が薄く、逆に自国の国際的な評価を下げていることを、韓国自身が認めざるを得なくなっていることを反映しているのだろう。今回引用した朝鮮日報のコラムは依然、日本を「戦犯国家」と呼び、「韓国は日本帝国主義による最大の被害国だ」と述べているが、少なくとも感情的に騒ぐだけでは、誰も話を聞いてくれないと、韓国もようやく悟りはじめたようだ。

北朝鮮がいつ暴発するかわからず、中国の覇権主義の脅威が拡大している中、隣国を敵に回すのは亡国の選択だ。いたずらに日本と対立を深めても、韓国は何も得るものはない。朴大統領は、国民の反日感情におもねる前に、韓国の国益を考え直す必要がある。(光)

【関連書籍】

幸福の科学出版 「『河野談話』『村山談話』を斬る!」 大川隆法著

https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=992

【関連記事】

2013年10月21日付本欄 韓国・朴大統領の反日ヒステリーをとがめる良心の声 国を滅ぼす前に国策転換を

http://the-liberty.com/article.php?item_id=6802

2013年9月号記事 河野・村山談話は無効である 歴史問題を永遠に葬り去る

http://the-liberty.com/article.php?item_id=6391