公開霊言抜粋レポート

マザー・テレサ 聖女の告白
「貧困あるところにこそ、私の使命がある」

公開霊言「マザー・テレサの宗教観を伝える 神と信仰、この世と来世、そしてミッション」

2013年8月15日収録

「霊言現象」とは、あの世の霊存在の言葉を語り下ろす現象のこと。これは高度な悟りを開いた者に特有のものであり、「霊媒現象」(トランス状態になって意識を失い、霊が一方的にしゃべる現象)とは異なる。また、外国人の霊の霊言には、霊言現象を行う者の言語中枢から、必要な言葉を選び出し、日本語で語ることも可能である。 詳しくは⇒⇒⇒大川隆法のスーパー霊能力 「霊言」とは何か

コルカタの聖女、マザー・テレサ。その身を削り、命を削って、生涯を貧しい人々の救済に掲げた彼女が亡くなって、もう16年になる。一心にイエス・キリストを信じ、救済活動にまい進した彼女は死後、どのような世界へと飛び立っていったのだろうか。

大川隆法・幸福の科学グループ創始者兼総裁は8月15日、マザー・テレサの霊を招霊し、その信仰や現代のキリスト教会への考え方などについて英語で聞いた。祈り、愛、伝道への情熱――。マザー・テレサの優しさが霊言を通じて蘇った。

※大川隆法総裁による「『マザー・テレサの宗教観を伝える』―神・信仰・この世と来世・ミッション」の映像は、全国・全世界の幸福の科学の支部・精舎で拝聴できます。なお、この内容を収めた書籍(和英対訳)は全国の書店で発売中です。

死してなお尽きない貧しい人々への救済の思い

「世界中の貧しい人々に代わって、この名誉ある賞をいただきます。私のための受賞晩餐会はいりません。どうぞ、そのお金を貧しい人々のためにお使いください」(カトリック中央評議会ウェブサイトより)

ノーベル平和賞受賞のスピーチの時でさえ、マザー・テレサはこう述べ、貧しい人々に施しの手を差し伸べるよう聴衆に呼びかけることを忘れなかった。貧しい人々への愛と献身にその生涯を捧げたマザー・テレサは、1910年に現在のマケドニアで生を享けた。信仰深く育った彼女は、18歳の時にアイルランド系のロレット修道会に入り、生涯の活動の場となるインドへと派遣されることになる。

マザー・テレサは修道会の経営するコルカタの高校で教鞭を執ったが、平穏で清潔な修道院の外にある厳しい貧困の現状に、居ても立ってもいられない気持ちを募らせていった。転機が訪れたのは1946年、黙想会に出るためにダージリンへと向かう汽車の中で、「貧しい人々とともにいるキリストに尽くしなさい」という内なる声を聞いたことだった。修道会を退会したマザー・テレサは、「神の愛の宣教者会」を設立し、1997年にこの世を去るまで、世界中で貧しい人々に寄り添う伝道活動を繰り広げることになる。

今回の霊言は、世界中のキリスト者の心の拠り所となってきた聖女の声を伝える、貴重なものとなった。一方で、マザー・テレサに大川総裁がコンタクトを試みるのは、これが初めてではない。大川総裁は1997年にも、天上界のイエス・キリストの仲介を通じて、亡くなったばかりのマザー・テレサとの対話を試みた。彼女は死の直後にもかかわらず、「死んで霊界に還ってきたことは分かっていますが、私はスラム街での救済活動に戻りたいのです」と、英語的な意識で救済活動への情熱を訴えた(『繁栄の法』大川隆法著)。死後の魂は霊界での生活に慣れるために一定の時間を要し、それからでなければ、自らが本来いた世界に還り、天使としての仕事を果たすことは難しい。あれから16年、コルカタの聖女はどのような世界に還ったのだろうか。

マザー・テレサはイエスが「父」と呼んだ方を信じた

招霊に応じたマザー・テレサは、シンプルな英語でその信仰や献身について情熱を語った。生前のマザー・テレサが、信仰深い人であったことは疑いようがない。「わたしたちは、すべてをイエス様のために行います。わたしたちの生活は、ほかになんの意味も、動機もないのです」(『マザー・テレサ 100の言葉』より)と語るなど、彼女はイエスへの信仰について多くの言葉を残し、人々を勇気づけた。

一方で霊言では、マザー・テレサはイエスが「父」と呼んだ神、創造の神を信じていたことが明らかになった。

“My Lord is something else I saw through Jesus Christ. My God is not Jesus Christ. My God is God. Jesus Christ is the Son of God.”(私の主は、私がイエス・キリストを通して見ていた別の何かです。私の神は、イエス・キリストではありません。私の神は『神』です。イエス・キリストは『神の子』です)

現代では、天なる父に祈った神の子イエス自身が「神」そのもののように捉えられる向きがある。それに呼応して、「キリスト教でなければ救われない」という、一神教特有の頑迷な考え方もある。イエスが父と呼んだ神、“サムシング・グレート"を信じていたというマザー・テレサ霊の証言は、イスラム教徒もヒンディー教徒も宗派分け隔てなく、苦難にある全ての人々に救済の手を伸ばした、マザー・テレサの考え方を反映したものに思える。

霊界と富 イエスが説き切れなかったもの

マザー・テレサの霊言はまた、現代キリスト教が伝えきれていない部分も浮き彫りにしている。その一つは、霊界やあの世はどのような世界なのか、人間は死んだらどうなるのかだ。天国・地獄を「六道」に分けるなどした仏教に比べ、イエスはあの世の世界の構造についてはあまり多くを語らなかった。天国や地獄、罪を償いきれなかったために留め置かれる煉獄といった世界観はあっても、キリスト教の教えはあの世の構造について精緻に説いているとは言えない。

救済活動に生きたマザー・テレサの霊は、あの世がどうなっているかについて生前は思いをいたすことが少なかったと次のように述べた。

“My conception regarding religion and the spirit world was very close to the conceptions of the usual, earthly-attached people.”(宗教や霊界に関しての私の考えは、地上に執着している普通の人々の考えと、非常に近いものだったのです)

幸福の科学が教えているように、あの世が幾層もの階層に分かれており、魂は自らの波長が合った世界に還るという霊界の「現実」は、マザー・テレサにとっても驚きだったのだという。

キリスト教ではまた、「金持ちが神の国に入るよりも、らくだが針の穴を通る方がまだ易しい」と『新約聖書』に書かれているように、富を持つ者を否定する価値観が教えの中に散見される。しかし、大企業が雇用を生んで多くの人々の生活が成り立っている事実や、キリスト教国のアメリカが世界一の経済的繁栄を手にしていることなど、現代の富についての問題に答えを出せているとは言いがたい。最近では、お金儲けを肯定する教会もアメリカなどで広がっており、人気を集めている。

貧しい人々の救済を目指したマザー・テレサだったが、あれだけ世界的な組織展開をするためには、莫大な資金を必要とした。マザー・テレサの立ち上げた「神の愛の宣教者会」は、ベネズエラを皮切りに海外100カ国以上で活動を展開し、4千人もの活動家を擁した。

自身の活動の背景に、お金の重要さがあったことは間違いないだろうが、霊言で語ったマザー・テレサの霊は次のように語り、信仰と富の関わりについては、困惑している様子だった。

“I’m not sure why wealth can be made by some people but “disregards” other people. It’s very difficult.”(なぜ、富が一部の人によってつくられ、他の人々には行かないのかが分かりません。たいへん難しいことです)

資本主義の原理は欲望に満ちたものにも見えがちだが、一方で、製品やサービスを通じて社会を便利にし人々に奉仕した企業は、人気も売り上げも得ることができる。その意味においてはお金も、「世のため、人のため」にどれだけ尽くしたかのバロメーターともなり得る。また、マザー・テレサの活動は貧しい人を一人ずつ救っていった点で、宗教的な救済活動のスタンダードとも言えた。だが国が富み経済が発展していけば、貧困の問題がそもそも雲散霧消していくというのも否定しがたい事実だ。

キリスト教も仏教も、原始の教えは富を明確に否定しているが、マザー・テレサの霊言は富と信仰について、キリスト教の教えにカバーし切れない部分があることを浮き彫りにしている。

救済に生きた信仰者の言霊

現代のカトリックを語る上で避けて通れないのが、教会によるスキャンダルの問題だろう。2002年に米ボストンで、司祭が数十年にわたって児童への性的虐待を行ったとして訴訟を起こされたのをきっかけに、各国でも同様のスキャンダルが噴出。時のローマ法王ベネディクト16世も隠ぺいへの関与を疑われるなど、カトリック全体を揺るがす大問題へと発展した。もう一つは、ローマ教皇庁の資産管理を行っているいわゆる「バチカン銀行」の問題。マフィアとの関係が噂されるバチカン銀行は、マネーロンダリングに関わっていた疑いが濃厚になっている。

このように、腐敗体質が明らかになっている現代のカトリック組織について、マザー・テレサは次のように率直な意見を述べた。

“They, themselves, want a lot of money, need a lot of connections to higher status people and sometimes want political power.”(彼ら〔ローマ・カトリックの上層部の人々〕自身、大金を欲しがり、地位の高い人との人脈を数多く必要とし、ときには、政治的な権力を欲しがっています)

イエスへの純粋な信仰にもとづく救世活動にその生命を燃やした聖女にとって、スキャンダルにまみれた現代カトリックの体制は、さぞかし汚らわしく見えていることだろう。今回の霊言でマザー・テレサの霊は、あくまでもイエスの言葉に従順となって、人々を救うことの大切さを諄々と説いた。

その関心の中心は現在でも、「貧しい人々をいかに救うか」という一点にある。生前、世界の悩める一人ひとりに救いの手を差し延ばそうとした修道女は、死してあの世に還ってもなお、その仕事を止めない。マザー・テレサの霊言では、彼女が天使としてあの世に還ってからもなお、地獄界にあるスラムへと果敢に足を運び、貧しい人や、苦難にある人々への救済に心を砕いていることも明らかにされている。

救済活動に一生を捧げた聖女の魂のバイブレーションと、その情熱の言霊の一つひとつに、霊言の拝聴を通じて直に触れてほしい。

この他、マザー・テレサの霊は、以下のような論点についても語った。

  • 救済活動に踏み出すキッカケとなった啓示は、天界の誰から受け取ったのか。
  • 精力的な救済活動の、情熱の源泉とは何か。
  • マザー・テレサにとって、祈りとは何か。
  • マザー・テレサにとって、愛とは何か。
  • 日本を訪れた際にどのような感想を持ったか。
  • 孤独や、精神的な貧しさを癒すために、どうすべきか。
  • 世界の貧しい人々を救うために、大国が果たすべき責任とは。
  • 虐げられている世界の女性たちを、どのように救うべきだと考えているか。
  • マザー・テレサの、インドや釈尊との浅からぬ縁とは。
  • 今回の霊言を通じて、気づいたこと、勉強になったこと。
  • 天国や地獄はどのような世界なのか。
  • 霊界では誰によく会うか、誰と仕事をしているのか。

「霊言現象」とは、あの世の霊存在の言葉を語り下ろす現象のこと。これは高度な悟りを開いた者に特有のものであり、「霊媒現象」(トランス状態になって意識を失い、霊が一方的にしゃべる現象)とは異なる。また、外国人の霊の霊言には、霊言現象を行う者の言語中枢から、必要な言葉を選び出し、日本語で語ることも可能である。
詳しくは⇒⇒⇒大川隆法のスーパー霊能力 「霊言」とは何か

ここに紹介したのは霊言のごく一部です。詳しくは幸福の科学の施設で、ぜひご覧ください(下記参照)。

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