このほど発刊された月刊「日本医師会雑誌」7月号に、学校医を対象にした、一般財団法人「いじめから子供を守ろうネットワーク」代表・井澤一明氏の講演「いじめについて」の内容が掲載された。井澤氏は21日投開票の参院選に、幸福実現党の比例代表として出馬している。
これまで「いじまも」(同ネットワークの略称)は、3000件を超えるいじめの相談を受けて来ており、その9割近くを解決してきた。井澤氏はその貴重な経験を元に、各地のセミナーやシンポジウムで提言を続けている。
講演の要旨は、以下の通り。
●いじめ対策において、教育関係者に必要な3点
- 1)いじめ被害者の苦しさを理解する。「おまえが我慢すれば丸く収まる」などと子供に言ってはいけない。
- 2)いじめ解決のスキルをもつ。スキルがあれば、いじめは一日で解決できる。
- 3)いじめを許さない校風を創る。子供たちが「いじめは卑怯な振る舞いだ」と自覚できるように善悪の価値観を示す。
●いじめ解決のための8つの重要ポイント。
- 1)いじめは犯罪である。
- 2)子供のいじめに大人が出ていく。
- 3)原則、教師しかいじめをとめられない。
- 4)いじめ加害者をとめなければいじめはとまらない。
- 5)学校と交渉の際は、被害事実を文書にまとめる。
- 6)被害者の心を癒すには、加害者の心からの謝罪が効果的。
- 7)「話し合い」は拒否すべき。
- 8)転校も解決手段のひとつ。
井澤氏は、6月に成立した「いじめ防止対策推進法」に対し、「いじめをとめない教師への罰則が明記されていないために十分でない」と指摘。参院選でも、「文科省の方針を根本的に変えなければ、子供たちを救うことはできない」と強く訴えている。
いじめによって多くの子供たちが自ら命を絶つという痛ましい事件が後を絶たないが、井澤氏のような、問題を本質的に解決していける人材が、今、国政に必要なのではないだろうか。(居)
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