幸福実現党(矢内筆勝党首)は26日午後、党本部で記者会見を行い、7月4日公示予定の参院選の比例代表候補として、幸福実現党青年局長でミュージシャンのトクマ氏と、一般財団法人「いじめから子供を守ろうネットワーク」代表の井澤一明氏の2人を新たに擁立すると発表した。これで、同党の候補者は比例代表3人、各都道府県選挙区47人の合計50人となった。

以下、記者会見の主な内容。

【矢内党首】

  • 次期参院選では、「3つの挑戦(チャレンジ)」として「国防強化・消費増税反対・生涯現役社会」を掲げる。
  • 中国は尖閣諸島への領海侵犯を常態化させており、北朝鮮のミサイルの脅威も深刻な問題。しかし、アメリカは国内問題を抱えていて、世界の警察をやめる流れになっている。ここで日本は「自分の国は自分で守る」という気概を持つべき。そのため、憲法9条の改正が必要。
  • 消費税増税は景気悪化を招き、税収を減らしてしまう。増税ではなく経済成長が必要。そのため、法人税の大幅減税を行い、200兆円規模の投資で航空・宇宙・海洋・防衛産業育成を進める。
  • 高齢者の智慧を生かしながら、生きがいをもって75歳くらいまで働ける社会をつくる。相続税や贈与税を撤廃し、家族の絆を深める。

【トクマ】

  • 昨年9月に尖閣諸島・魚釣島に上陸し、本当に危険を感じた。領土侵犯も差し迫った状態だと思っている。アメリカも、自分の国を守ることで精一杯。他人任せ、他の国任せは終わった。日本人が目覚めなければ、この国は本当に終わってしまう。国防をしっかり訴えたい。
  • 南京大虐殺や従軍慰安婦などの問題は、他国の一方的なでっち上げ。私たちの祖父の世代は、命をかけてこの国を守り、アジアを植民地から解放してきた。正しい歴史観を訴えたい。

【井澤一明氏】

  • 2007年からいじめ相談を数千件受け、9割以上を解決してきたが、残念ながらいじめの数は減っていない。その背景には、文科省の「子供たちを叱らない」「善悪の価値観を教えない」という指導方針がある。いじめの加害者を叱らない教師が、いじめを蔓延させている。
  • 国会で成立した「いじめ防止対策推進法案」は、いじめを止めない教師については一言も触れていない。文科省の方針を根本的に変えなければ子供たちを救うことはできないと感じ、出馬を決意した。

2009年の立党時から、国防や経済でぶれずに主張を続ける同党の政策は、次第に与野党へ大きな影響を与えつつある。有権者に、どこまで支持を浸透させることができるか注目だ。(晴)

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