《本記事のポイント》

  • 難治性うつ病に効果が期待される化合物を発見
  • うつの根本原因は「心の状態」にある
  • 自家発電のための3つのアドバイス

大阪大学の医療研究チームが、米科学専門誌の電子版で、うつ病に効果がある化合物をマウスで発見したと発表した。

発見されたこの化合物をマウスに投与すると、記憶をつかさどる脳の「海馬」という部分で、インスリン様成長因子1(IGF1)という物質が分泌される。このIGF1には神経細胞を新生、増加させる働きがあり、これがうつ状態の改善につながるという。

うつ病の治療によく使われるのが薬物療法だが、なかなか改善に至らず、薬を飲み続けることになるケースもある。研究者チームは、「今回の発見で、難治性うつ病の新しい治療薬の開発が期待できる」と話している。

うつの根本原因は「心の状態」のコントロール

医学的には、うつ病は、人の感情に関わる「神経伝達物質」の量が脳内で減るために起こると考えられており、「心の風邪」などと言われる。確かに薬物療法にも一定の効果は出ているが、それだけでは快方に向かわないケースがあるのはなぜか。

それは、うつ病の根本的な原因は、本当は「心の状態」にあるためだ。宗教的には、うつ状態とは、人間関係における板ばさみや環境の変化などから来る、度重なる精神や身体のストレスによって心の状態が不安定になり、常時、悪霊の影響を受けている状態であるととらえられる。

根本的にうつから抜け出すには、悪霊の影響を受けない、明るく前向きな心の状態を取り戻すことが必要となる。そのためには、過度なストレスを受ける環境から離れると同時に、物事に対する見方を変える必要もある。様々な出来事について、「どんな態度を取るか」「自分自身のことをどう思うか」については、自分自身でコントロールが可能だ。

うつを「心の力」で治す方法

大川隆法・幸福の科学総裁は、著書『真実への目覚め』の中で、自分で自分の気持ちを明るくする「自家発電」の方法として、3つのステップを勧めている。

(1)他の人に対する感謝の心を持つ

まずは、「自分が恵まれていた」ことに気づき、感謝することだ。

『自分は、他の人から、いろいろなお世話を受けている。多くの人々の努力の結果、現在までの自分の人生があった』ということに対して、感謝の心を持つことから始めるべきです 」(同書より)

確かに、悩みの中ではどうしても自分のことに意識が集中しやすい。しかし、周囲の人々の支えに思いを巡らせることで、新しい視点が得られるかもしれない。

(2)「自分は神の子である」という気持ちを強く持つ

次に、大川総裁は「 『自分は、本来、神のつくられた子供である。神につくられた光の子供なのだ』という強い自覚を持ち、自分自身に対する重要感を持つことが大事です 」と指摘する。

うつ病になっていると、「自分はいなくてもよい存在だ」と思いがちになる。しかし、よく考えると、性格や能力、心がけを含めて、これまでに他人から褒められたことはあるはず。それを素直に認め、「自分も神の子であり、必要だからこそ今、この世に生きている」と強く信じることで、エネルギーが湧いてくる。

(3)小さな成功を積み重ねる

最後は、小さな成功を積み重ねることだ。大川総裁は、「 大きな成功を狙わず、小さな成功を積み重ねていき、自信をつけていくことです 」と語る。

欠点や失敗は誰にでもある。ただ、小さな成功を積み重ね、自信を蓄えてから反省する方が建設的な気づきが得られ、うつ状態から回復しやすくなるだろう。

医療には限界がある。だが、「心の力」を使う宗教的アプローチなら、根本的にうつ病から脱することは可能だ。(中)

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