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中国政府は、国内の宗教団体に新たな規制を課したことを、このほどニューヨークタイムズ紙が報じた。

同紙によると、次のような規制が追加された。

  • 海外で神学を学んだ者は、今後、より厳重に監視下におかれる。
  • 不法な教会に対して場所を貸したり提供したりした者には、重い罰金が課せられる。
  • 宗教は国家の安全保障に害をなしてはならない。

この新規制には、中国共産党の支配力を強化する目的と、政権転覆活動を誘発しかねない海外からの影響を排除する目的がある。

記事によれば、有名な牧師の一人であり、法律家でもあるシャオ・ユンヤン氏は、今回の規制に対して「不明瞭で危険なものである」とする公式声明に署名し、次のようにコメントしている。

「これは、政府が認可する教会に属さなければ、もはや(その人物が)存在していないことと同義であることを意味します」

宗教への抑圧は強まる一方

習近平国家主席は、宗教を抑圧する一方で、聖地を守ることを約束したり、チャリティー活動を許容したりするなど、「宗教への監視は強めるが、存在自体は歓迎する」姿勢のようだと、同紙は表現している。

宗教を統制の道具として利用するために、宗教活動を政府の支配下に置くという習氏の意図が見える。

これまでも中国政府はキリスト教会の十字架を外したり、政府認可外の教会を参拝した者に罰金を課したりするなど、宗教団体を抑圧してきた。政府認可の教会では、聖職者は中国共産党によって指名され、説法で政治の話題にふれることはできない。共産党政府による宗教への抑圧は強まる一方だ。

どんな規制も人々の信仰そのものは奪えない

以前から様々に報じられ、世界中の人権団体からも非難されているが、中国における信教の自由は、ないに等しい。しかし、政府がいかに規制しようとも、中国の宗教の地下活動はなくならない。人間の「信仰」という本能は、抑えることも、奪うこともできないからだ。

人々から信仰の自由を奪い、あまつさえ信仰心を「統制の道具」として使う中国共産党の罪は大きい。中国での不当な弾圧が一日も早く終わることを願ってやまない。(片)

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