ロシアのプーチン大統領の側近である、政治家のウラジーミル・ジリノフスキー氏が、このほどロイターのインタビューに応え、アメリカ国民がドナルド・トランプ氏に投票すべきであり、そうでなければ核戦争に引き込まれる恐れがある、と指摘した。

ジリノフスキー氏は、「米ロ関係は最悪の段階にきている。これ以上悪化すれば戦争になる。米国民は、11月8日の大統領選でトランプ氏に投票すれば地球の平和に一票を投じることとなり、クリントン氏に投票すれば戦争になる。いたるところでヒロシマやナガサキが再現されるだろう」と話した(12日付ロイター電子版)。

過激な発言で知られるジリノフスキー氏は、メキシコとの国境に大きな壁をつくるというトランプ氏と似た政策を提唱しており、「ロシアのトランプ」と呼ばれることもある。しかも、そう呼ばれることを好んでいるとも言われている。

プーチンを敵視するクリントン、評価するトランプ

ジリノフスキー氏の発言は、G8からロシアを締め出したオバマ大統領の後継者である民主党のクリントン陣営への揺さぶりであり、アメリカ国民への脅しである。

ただ、国務長官時代を含めたクリントン氏の言動を見ると、ロシアを敵視しており、冷戦時代のソ連のイメージから抜け出せていないように見える。9月のテレビ討論会でも、プーチン大統領に対する疑念を示し、「実にしぶとい長期戦をしている」と語った。

一方、共和党のトランプ氏は、プーチン大統領を「強い指導者」と評価。8月には、ロシアはウクライナに軍を駐留させていないことを示唆する発言を行っている。おそらく、トランプ氏が大統領になれば、米ロ関係は改善されるだろう。

最近は、中東のシリア内戦をめぐって、米ロの対立が激しくなっているが、どちらの候補がアメリカの大統領に就任するかによって、中国や北朝鮮が絡むアジア情勢も大きく変化するだろう。

現在、アメリカのメディアの報道は、トランプ氏にセクハラを受けた被害者をテレビ番組に登場させるなど、政策とは関係ない問題ばかり取り上げている。

10月19日には、最後のテレビ討論が行われるが、早く不毛な議論から脱し、世界最強国であるアメリカが、今後、世界に対して、どのような責任を果たすべきか、という点について議論を戦わせてほしい。

(山本泉)

【関連記事】

幸福の科学出版 『アメリカ合衆国建国の父 ジョージ・ワシントンの霊言』 大川隆法著

https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1751

幸福の科学出版 『守護霊インタビュー ドナルド・トランプ アメリカ復活への戦略』 大川隆法著

https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1613

【関連記事】

2016年10月12日付本欄 終盤戦の米大統領選 トランプ氏は現代のジョージ・ワシントン!?

http://the-liberty.com/article.php?item_id=12048

2016年8月号 「トランプ大統領」は怖くない 日本にとって大チャンス! - 2016.11.8 アメリカ大統領選

http://the-liberty.com/article.php?item_id=11520

2016年4月号 アメリカ大統領選 トランプの正体 この暴言王は日本の友人か? Part 1

http://the-liberty.com/article.php?item_id=10968