北朝鮮では、36年ぶりに労働党大会が開かれた。党委員長に就任した金正恩氏は、自国を「責任ある核保有国」と改めて宣言。権力の集中を図った金氏が、今後、核兵器やミサイルを使用する危険性は、より高まったと見るべきだろう。

北朝鮮は2009年4月、長距離弾道ミサイル「テポドン2号」を発射し、日本を牽制した。ミサイルは、東北地方の上空を通過し、弾頭部分は太平洋上に落下した。こうした脅威から、国民を守るために、同年5月に立党したのが、本格的宗教政党の幸福実現党だった。

当時は、麻生自民党政権の末期であり、ほとんどのマスコミが、政権交代させるために、民主党(現:民進党)に好意的な記事やニュースを流し続けた。同年5月末に、北朝鮮が3度目の核実験を行ったにもかかわらず、既存政党や既存マスコミは、まったくと言っていいほど「国防」に関心を払わなかった。

「前に進む政治、私利私欲でない政治」

09年、北朝鮮のミサイルが上空を通過した岩手の地から、国防を強化し、子供たちに未来のバトンを渡したいと訴えるのが、幸福実現党の石川幹子氏だ。

石川氏は12日、岩手県庁で記者会見を開き、夏の参院選に同党の公認候補として出馬することを表明した。石川氏は、政治の道を志した理由について「前に進む政治、私利私欲でない政治、善悪をはっきり言える政治が日本に必要」と語っている。

石川氏が掲げる主要政策は、(1)国防強化、(2)教育改革、(3)消費税減税の3つ。以下はその要旨だ。

政治家には日本を守る気概が必要

(1)混迷するアジア情勢を考えると、日本の国防体制は十分でない。南沙諸島を埋め立てて、軍事基地化する中国、ミサイル発射や核実験を繰り返す北朝鮮から、国民を守るために、憲法9条改正による自主防衛の構築と、日米同盟の堅持が必要。

(2)昔と比べて、現代は集団による悪質ないじめが多い。学校教育に宗教的バッグボーンが必要。善悪の価値観、自助努力の精神、愛や寛容の心を子供たちに教えることで、岩手の偉人・新渡戸稲造のように、「太平洋の架け橋とならん」と大きな志を掲げられるような人材を輩出していく。

(3)東日本大震災から5年が経つが、復興は半ば。岩手の復興を力強く推し進めるためには、消費税を減税し、経済を活性化させることが必要。これからの素粒子物理学の研究を推し進める加速器であるILCの誘致、観光資源を活用し、国内外の観光客を呼び込むなどして、経済成長を実現していく。

国防強化は、選挙の票につながりにくいと言われているが、今求められているのは、日本を守る気概を持ち、無私なる心で誠実に訴える政治家だろう。

【関連書籍】

幸福の科学出版 『北朝鮮・金正恩はなぜ「水爆実験」をしたのか』 大川隆法著

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