泥沼化するシリア内戦をめぐり、ロシアは、シリアの親露派政権・アサド大統領への軍事支援として、同地に戦車や戦闘機を配備した。

介入の背景には、イスラム過激派組織「イスラム国」などの攻撃により、弱体化が進むアサド政権を支援する狙いがある。またロシアとしても、イスラム国による自国でのテロを警戒しており、イスラム国の掃討を最優先課題にしている点もある。

ロシアのプーチン大統領は、15日に行われた旧ソ連国が参加した安全保障機構の会議で「シリアの政権と軍が参加しなければ、テロリストを排除できない」と述べ、イスラム国の掃討には、アサド政権の協力が必要との考えを示している(19日付読売新聞)。

これに対しアメリカは、ロシアが介入を強化すれば、シリアの内戦が激化し、イスラム国の掃討にも悪影響が出ると懸念している。

カーター米国防長官とショイグ露国防相は、18日に電話会談を実施。そこでカーター氏は、「イスラム国とアサド政権の交代は同時に追求しなければならない目的だ」との見解も伝え、ロシアを牽制している。

プーチン大統領の本音は平和裡でのアサド政権の交代を望む!?

諸外国からの批判もあるプーチン大統領であるが、国民の虐殺するアサド政権の存続を望んでいるのだろうか。

大川隆法・幸福の科学総裁は2014年4月、プーチン大統領の守護霊を呼び出し、その本心を探っていた。同大統領の守護霊は、アメリカはシリア問題について「よく分かっていない」と指摘。アサド政権下で十数万人のシリア国民の犠牲者が出ていることに対しては、次のように述べた。

「アメリカが空爆して死ぬのは、いったい誰なんだ? シリア人なんだろ。少なくとも、アメリカが空爆して殺そうとしているのは、昔の日本で言えば、幕府軍のほうだ。それを空爆することになるわけだから。維新の勢力が『正義の旗印のもとに革命を起こす』って言うのなら仕方がないところはあるけれども、その見通しが立たないうちに、ゲリラやテロをやるだけで幕府の方を攻撃するというのは、気をつけないと、国を取られてしまうことになる」

またプーチン大統領の守護霊は、アサド政権の存続についてこう述べている。

「ちゃんと平和裡に、合法的に、政権が替わるなら、それで構わないと思っています。だけど、それ以外の、そういう暴力的な手段とか、ゲリラやテロみたいなもので体制が崩れるようなことは、あんまりよろしくないと思います」

プーチン大統領の本心は、テロや他国の軍事介入による政権交代ではなく、アサド政権の交代を平和裡に進めることを望んでいるようだ。しかし、民間人を虐殺し、難民を生み出しているアサド政権のやり方を野放しにすることは許されない。アサド政権を退陣させる方向が正しい判断であろう。(泉)

【関連書籍】

幸福の科学出版 『プーチン大統領の新・守護霊メッセージ』 大川隆法著

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幸福の科学出版 『オバマ大統領の新・守護霊メッセージ』 大川隆法著

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