北朝鮮が5回目の核実験 非難も制裁も効かないなら核のオプションを検討すべき

2016.09.10

北朝鮮国営の朝鮮中央テレビは9日、「北東部で初めての核弾頭の爆発実験に成功した」と発表し、5回目の核実験を行ったことを明らかにした。

9日は、北朝鮮の68回目の建国記念日にあたる。北朝鮮には、ミサイルに搭載できる核弾頭の開発が進んでいることを誇示し、金正恩政権を非難する国際社会に反発する意図があるとみられている。

韓国国防省当局者によると、今回の核実験の爆発の威力はこれまでで最大規模だという。朝日新聞(ウェブ版)では、米ジェームズ・マーティン不拡散研究センターのジェフリー・ルイス氏が「かなりの大きさの核爆弾で、実際に都市に投下されたら甚大な被害が出る規模」と警鐘を鳴らしている。

異常な頻度での核実験とミサイル実験

北朝鮮はこれまで、核の小型化を目指して4度の核実験を行ってきた。従来は2006年、2009年、2013年、そして2016年と、ほぼ3年周期で実験を実施してきたが、2011年からの金正恩体制下の核実験は3度であり、異常なスピードで核の開発を行っていることが分かる。

実験の回数を重ねるごとに核爆発の威力は高まっており、もし今年1月の核実験の時に、本当に「水爆」の開発に成功したならば、広島・長崎級の原爆の数十倍~数百倍の威力を持つ核兵器を所有していることになる。

また、北朝鮮は今年だけで、すでに21発もの弾道ミサイルを発射している。5日には、3発の中距離弾道ミサイル「ノドン」もしくは短距離弾道ミサイル「スカッド」が日本海に向けて発射された。いずれも約1000キロメートル飛行して北海道・奥尻島西方沖の日本海上で、日本の排他的経済水域(EEZ)にほぼ同時に着弾した。

北朝鮮は、核の小型化に成功している可能性があるだけでなく、それを装着して飛ばすミサイル技術もすでに備えているというわけだ。

非難や制裁だけでは止まらない

今回の核実験を受け、菅官房長官は国家安全保障会議を開催して審議した。菅氏は、「北朝鮮に対し、北京の大使館ルートを通じて直ちに厳重に抗議し、最も強い言葉で非難した。安保理の緊急会合の開催に向けて調整を開始している」と述べた。

これから、北朝鮮に強い制裁が加えられるだろう。そうなれば、追いつめられた金正恩氏が、韓国に軍事侵攻したり、本当に核弾頭を発射したりする可能性は否定できない。その時、日本はどう国を守るのか。

北朝鮮は、今後も核実験を繰り返して技術を高め、日本をいつでも攻撃できるという状況をつくり出すだろう。日本を脅す外交手段として、核兵器を利用してくることもありうる。

日本政府は、北朝鮮が核実験を行う度に、「断じて許容できない」と抗議しているが、北朝鮮はまったく意に介さない。もはや非難声明や経済制裁だけでは、北朝鮮の核実験を止められないことは明らかだ。

抑止力としての核装備を

現状のPAC3やイージス艦などによるミサイル迎撃システムでは、万一、北朝鮮からの攻撃を打ち落とせなかった場合、日本本土に甚大な被害が出る。日本では、北朝鮮の核実験やミサイル実験は、すでに「狼少年」のようで、あまり危機感をもって報じられていない。しかし、国防の判断は、「最悪の事態」を想定し、万全の体制を構築することが必要となる。

日本は、防衛費を増やし、自国を自力で守る体制を構築するとともに、北朝鮮がミサイルを打つ前に基地を攻撃できる能力を持つ必要がある。そのために、抑止力としての核装備を真剣に検討すべきだ。

さらに、アメリカ、韓国、ロシアなどとの協力を強化する必要がある。北朝鮮を支援し、制裁に慎重な立場を取る中国と直接交渉し、北朝鮮の暴挙を確実に押しとどめることが必要となる。これは、一刻を争う事態だ。

(小林真由美)

【関連書籍】

幸福の科学出版 『北朝鮮・金正恩はなぜ「水爆実験」をしたのか』 大川隆法著

https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1612

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タグ: 北朝鮮  PAC3  安全保障  核装備  小型化  核実験  ミサイル  制裁  ノドン 

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