事故や病気で脳に障害を負った患者の中には、昏睡状態のまま何カ月以上も生きる人がいる。そうした植物状態に陥っても、周囲に対する認識力を持っている患者がいるかもしれないと、米ニューズウィーク誌日本版1月28日号が報じた。
記事は、イスラエルのテルアビブ大学の研究チームが行った実験を紹介。植物状態の患者と健康な人の、脳の活性度を比較したこの実験では、それぞれに親しい人の写真と、見知らぬ人の写真を見せたところ、植物状態でも健康な人と同じような反応を示した患者がいたという。
また、4年前にイギリスとベルギーで行われた実験では、「テニスをするシーンをイメージする」をイエス、「慣れた散歩道を歩くところをイメージする」をノーと設定。質問に対して、答えの代わりにどちらかを思い浮かべるよう求めると、意思疎通できるケースがあったという。
もし植物状態の患者と意思疎通ができたら、「いつまで延命したいか」を本人に聞くことができる可能性もあるという。しかし、どちらの実験でも成功したのは1人だけで、この2例が特別な例だったのではないかという懐疑的な意見も出ている。
植物状態の人は、本当に周りのことを何も理解できず、ただ「寝ているだけ」なのだろうか。
幸福の科学が教えている「霊的真実」は、人間の本質は魂であり、たとえ脳がダメージを受けて植物状態になっても魂は健全であるため、周りの人が言っていることも、何が起きているかも、本人は理解できるということである。つまり、植物状態は、脳というコンピューターが一部機能していないせいで、患者が意思や感情を自由に表現できないだけなのだ。
記事では、「(死の定義について)科学だけに任せていい問題でもない」として、植物状態になる前に家族で、植物状態になった場合の対応を話し合うべきだと結論づけている。ただ、「死」に対する正しい判断を行えるのは、本来、宗教である。
植物状態にある人は、死を恐がって肉体に留まるケースも多く、本人の守護霊が迎えに来ていても聞く耳を持たない状態だ。そのため、本人が元気なうちに、「人間の本質は魂であり、輪廻転生を繰り返しながら成長する存在である」という霊的な知識を知っていれば、次の生である「あの世」にスムーズに旅立つことができる。
植物状態の人は何も分からないのではなく、魂で周囲を認識している。延命治療を考えるときには、家族や親族のみならず、医療者も含め、あの世や魂についての霊的知識をしっかりと踏まえる必要がある。(居)
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