人命が軽視される事件がまたも中国で起きた。

中国メディアによると、中国東部の安徽省亳州で、暴漢に襲われて意識不明となった女子高生を、警察が死んだ浮浪者と判断し、生きたまま田んぼに捨てられる事件が起きた。

中国では昨年10月、ひき逃げされた2歳の女児が見捨てられたまま9日後に死亡する事件が起きており、インターネット上で波紋が広がり、再び大きな衝撃が走っている。

地元メディアによると、女子高生は、今月11日夜、学校で大学受験の模擬試験を受けた後、帰宅途中に襲われた模様。12日夕、衣服が乱れ、血を流して溝に倒れている女子高生を村民が発見し、110番通報。しかし、現場に来た警官は凍死した浮浪者と判断し、救急車も呼ばず、地元政府に「遺体運搬車で運ぶように」と連絡した。現場では「まだ息があるんじゃないか」という村民もいたという。

その後、女子高生は、地元政府が手配した運搬車によって、10キロ弱離れた別の村の田んぼに捨てられたが、救助され一命を取りとめたという。

暴漢に襲われた「生きている」女子高生を、救急車ならぬ「運搬車」で運び、別の市の用水路に遺棄する――。事件に関わった警官らは当局による取り調べ中だというが、基本的な人権意識や道徳性の欠如を憂えているのは地上にいる私たちだけではない。

21日に発刊した『孫文のスピリチュアル・メッセージ』(大川隆法著・幸福の科学出版)では、中国と台湾の「国父」である天上界の孫文が、以下のように語っている。

「中国には、まだまだ遅れているところがたくさんあるよ。外にはいいところだけ見せているけどね。新幹線を走らせたって、すぐに落っこちて、それを穴に埋めてしまうような国ですよ。まだ、基本的な人権思想を持っていない」

「中国人は、日本人の勤勉性とか、不屈の精神とか、道徳性とか、こういうものに学んだほうがいいよ」

「日本の人たちは、あまり絶望なされないで、息長く、中国の改革、前進に、協力してくれるとうれしいね」

孫文が願っていた三民主義に基づく革命は「いまだ成らず」。三民主義のうちの「民生主義」とは、民を中心に据えたものであり、「豊かな国づくりをして、その豊かさを享受しよう」というものだ。中国が孫文のような考え方を取り入れて国民を豊かにする方向に向かうことを切に願う。日中両国が神の下に平等で繁栄する、平和の未来を築いていきたいものだ。(善)

【参考書籍】

『孫文のスピリチュアル・メッセージ』

http://www.irhpress.co.jp/detail/html/H0348.html

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