ウクライナのポロシェンコ前大統領が、コンスタンティノープル総主教庁に介入を働きかけ、2019年に「ウクライナ正教会」を発足させた(画像:Andrij Vatsyk / Shutterstock.com)。

《ニュース》

ウクライナ議会が19日に、一部から"ロシアのスパイ"であると断じられる「ウクライナ正教会」を禁止する法案を第一読会で可決しました。二回目の審議でも可決し、ゼレンスキー大統領が署名すれば、法案は成立します。

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ウクライナ正教会はロシア正教会とのつながりがあったものの、ロシア―ウクライナ戦争によって分裂しました。ウクライナ正教会の指導者らは昨年5月に、当時、戦争を非難しなかったロシア正教会との関係を切り、ロシア寄りの一部聖職者の問題にも対処しました。にもかかわらず、その後も「ロシアと協力している」という根拠薄弱な見方が、一部勢力から指摘され続けていました。

ウクライナ正教会は、今回の法案は信教の自由を保障する欧州人権条約に違反するとして、失望を表明。ウクライナ系カナダ人である政治学者イワン・カチャノフスキー氏は自身のX(旧ツイッター)で、ロシアと協力しているという虚偽の主張を用いて、ウクライナ最大の教会を禁止したと痛烈に批判しました。

ウクライナでは今年7月にも、ロシア正教会を含む多くの正教会がユリウス暦に従って1月7日に祝うクリスマスを、グレゴリオ暦に基づく12月25日に変更する法律が成立しており、ウクライナは"脱ロシア化"を加速させています。

ついに恐れていたウクライナ正教会を法的に解体する動きが本格化したことで、多くの信者は不幸のどん底にあると言えます。

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