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沖縄県石垣市の尖閣諸島近くの日本の排他的経済水域(EEZ)内で、中国が新たな海洋調査ブイを設置したことが分かりました。

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これは、読売新聞が18日に政府関係者の話として報じたものです。ブイが設置されていたのは日中のEEZの境界にあたる日中中間線から日本側に約500メートル入った海域。海上保安庁の巡視船が7月11日に「中国海洋観測浮標QF212」と書かれた直径10メートルの黄色いブイを確認したといいます。

国際海洋法条約では、他国のEEZ内で同意なく海洋調査をすることはできないとしています。現場付近の船舶航行情報を調べたところ、7月2日に中国の大型ブイ作業船である「向陽紅22」が現場で活動していたことが分かっており、中国による設置と見られています。

その後、松野官房長官は19日の記者会見で、7月に海保が日本のEEZ内に中国のブイが設置されていることを確認した後、中国側に抗議するとともに即時撤去を求めたと表明しています。

中国による海洋ブイは、中国艦船が尖閣諸島付近を航行するための気象観測のほか、自衛隊の潜水艦など個別のスクリュー音などを収集・分析することなどにも利用される可能性が指摘されています。

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