《ニュース》

ノーベル物理学賞を受賞したアイヴァー・ジェーバー教授を筆頭に、1100人以上の科学者や専門家は、「気候危機はない」とする「世界気候宣言(WCD)」に署名しました。その内容がこのほど、公開されました。

《詳細》

WCDは、「気候科学は政治的であるべきではなく、気候政策は科学的であるべきだ」として、「科学者は、地球温暖化予測の不確実性や誇張された予測結果をオープンに主張するべきで、政治家は、その(脱炭素の)政策がもたらす架空の利益だけではなく、現実的なコストを冷静に計算すべきだ」と主張しました。

さらに、地球は寒冷期と温暖期を繰り返してきており、温暖化のペースはIPCC(気候変動政府間パネル)よりはるかに遅いとしています。

「現実(の気温)と予測値とのギャップは、私たちが気候変動についての理解が十分ではないことを示している」とし、「気候モデルには数多くの欠点があり、世界中で行われている(環境)政策は全く妥当ではない。CO2などの温室効果ガスの影響を誇張しており、CO2が増えることが(地球の環境において)有益である点は無視されている」と指摘しました。

CO2の増加は地球の緑化につながり、「農業にとってもいい影響をもたらし、世界の農作物の収穫量を増やすことになる」との見解を示し、地球温暖化で自然災害が増えた形跡は全くないとしています。

WCDは、気候危機という幻想に左右されて、2050年までに「CO2排出ゼロ」を目指す政策は非現実的で、世界にとって有害であるとしたうえで、「世界の(環境)政策は、信頼性が高く安価なエネルギーを常に提供することによって、「すべての人に繁栄をもたらす」ものであるべきだ」と結論付けました。

この宣言に、アメリカ、イギリスをはじめ、42カ国の科学者や専門者が署名。日本からは、神戸大学の兵頭政幸氏を筆頭に、4人の科学者と専門家が署名しています。

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