《本記事のポイント》

  • 中国の「朝鮮戦争記念館」がアメリカを非難する展示を縮小
  • 中華人民共和国は「張子の虎」
  • 日本は中国の「虚像」に騙されないよう注意

英エコノミスト紙はこのほど、リニューアルオープンした中国の「朝鮮戦争記念館」の中の、「アメリカ軍がコレラ菌を撒いた」とする展示のスペースが縮小したことを取り上げる記事を掲載。10月で朝鮮戦争の開戦から70年を迎えるが、同記念館の対米展示の変化に注目している。

この記念館は、北朝鮮と国境を接する中国東北部の遼寧省に所在。これまでにもリニューアルを繰り返してきたが、今回の縮小は政治的理由が背景にあるとみられている。

朝鮮戦争時、ソ連側の諸国などから「アメリカ軍の戦闘機が朝鮮半島や中国北部に、細菌(コレラ菌)を加えた昆虫を詰めた爆弾を落としている」との非難が上がり、「戦争犯罪だ」とアメリカへの非難が高まった。

一方、近年では、これが中国・北朝鮮・ソ連の対米プロパガンダだったという説も上がっている。朝鮮にいた元中国軍医療班のトップの回顧録から、「コレラを散布された」と主張しているエリアが、アメリカ軍の最前線のすぐそばであったことなども明らかになった。

こうした反証が出てきたためか、今回のリニューアルにおいては、展示の説明には詳細がほとんど書かれず、展示されたのも「古い爆薬筒」と「アメリカがまき散らした、細菌を含む昆虫が入ったテストチューブ」のみだったという。

エコノミスト紙記者は、「アメリカの帝国主義は張子の虎」と非難していた展示のトーンも、ずいぶん抑え気味になっているものの、代わりに「アメリカは細菌戦争を仕掛けていたが、中国と北朝鮮の優れた防疫策により、アメリカは軍事的に失敗した」と展示されていたと指摘する。

この、「朝鮮戦争におけるアメリカの細菌兵器」についての見解には諸説あるものの、今回のリニューアルで全体の展示スペースは5倍になっていたのだ。わざわざ展示を縮小させたことには、一抹の違和感を覚えても無理はない。

コロナはアメリカ発?

翻って現在に目を向けてみると、中国はアメリカと「ウィルス戦争」の真っただ中にある。

中国では、政府系メディア「環球時報」が7月3日の社説で、アメリカにおける新型コロナウィルスの流行が「完全に制御不能だ」と論じるなど、「アメリカよりも中国の防疫が優れている」ことが喧伝されている。あたかも、「コロナの流行はアメリカの責任」と言わんばかりだが、新型コロナが「中国発」のウィルスであることは世界の常識だ。

10月2日には、トランプ米大統領はコロナに感染したことを発表している。その後、大川隆法・幸福の科学総裁は霊言「習近平守護霊vs.洞庭湖娘娘-トランプ暗殺未遂の真相と『水の革命』の始まり-」を収録。現れた習氏の守護霊は、トランプ氏のコロナ感染について、「暗殺を狙って仕掛けた」ことを明かしている(参考記事: 「トランプ大統領のコロナ感染は「暗殺を狙って仕掛けた 」 習近平国家主席の守護霊が独白」)

「アメリカ性悪説」を膨らませながら、中国は自らが行っていることをカモフラージュしようとしているかのような状況だ。

中国こそ「張子の虎」

『中国 虚像の大国』

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朝鮮戦争で活躍した中国共産党の軍人の中に、かつて毛沢東と共に紅軍(のちの人民解放軍)を建設した林彪(りんぴょう)がいる。毛沢東の後継者と目されていたが、クーデターを企てて失敗し、飛行機で逃亡中に墜落死した。

2019年、大川総裁のもとに霊として現れた林彪は、毛沢東の政治について、実質的には他の人がお膳立てして行ったものであり、「虚像」と主張。「中華人民共和国っていうのはねえ、『張子の虎』なんだよ」とし、「今、中国を直そうとしたらねえ、少なくとも、『虚像、虚飾に満ちた歴史』を直す必要があるな」と語った。

中国はこれまで、歴史的事実の隠ぺいを繰り返してきた。例えば南京大虐殺事件の実態、毛沢東統治下の国情、文化大革命や天安門事件の実態、そして少数民族の弾圧である。国内の歴史教科書は政治的理由での書き換えが繰り返され続けており、国民も正しい歴史を学べない状況にある。

「虚像」を膨らませ続ける中国だが、香港をはじめ、ウイグル、チベット、南モンゴルでの弾圧などにその正体が現れている。こうした中で、アメリカは中国に対し、極めて厳しい姿勢を取り続けている。日本が経済協力などを求めて中国との関係を強めれば、日米関係に亀裂が生じかねない。目くらましに惑わされないよう、細心の注意を払うべきだろう。

(河本晴恵)

【関連書籍】

『守護霊霊言 習近平の弁明』

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『大中華帝国崩壊への序曲』

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