選挙権年齢を20歳以上から18歳以上に引き下げる改正公職選挙法が17日、参院本会議で全会一致で可決、成立した。選挙権年齢の引き下げは、実に70年ぶりのこと。来年夏の参院選から適用される見通しだ。
世界的には18歳で選挙権を得る国が多数である中、今回の引き下げは、若者の政治参加の拡大を意図したものだ。ただ、18歳といえば、高校を卒業したばかりの未成年。彼らが選挙権を正しく使えるようになるためには、学校教育の役割がより重要になる。
教育の問題(1):愛国心を否定する
しかし、戦後の学校教育には、大きく2つの問題点がある。
1点目は、愛国心を否定する教育を行っている点だ。
学校教育で、「日本はアジア諸国を侵略し、苦痛を与えた」「南京大虐殺などで、日本軍は蛮行を繰り返した」などと教わった人は多いかもしれない。しかし、本欄でも再三指摘しているが、日本は侵略どころか、欧米による植民地支配からアジアを解放させた国だ。
こうした一方に偏った教育では、物事を多面的、大局的に見ることはできず、正しく考え、判断できる人材を輩出することは難しい。選挙でも、マスコミ報道に踊らされ、正しい意思決定ができなくなる可能性が高い。
教育の問題(2):唯物的な価値観に染まっている
2点目は、戦後教育が唯物的な価値観に染まっている点だ。
唯物的な価値観は、神仏の存在や信仰心を否定し、「人間は偶然に生まれてきた」「死んだら何もなくなってしまう」という人間観や世界観を子供たちの心に植えつける。しかし人間の尊厳の根拠は、人間は神仏の子である真実に由来するものだ。神仏への信仰を失った教育では、自分と同じ神仏の子である周りの人に対する愛や感謝の思い、神仏のつくられた世界を発展させようという自助努力の精神に裏付けられた利他の思いを育むことはできない。
こうした間違った教育のもとで育った子供たちが政治参加をするならば、国家もまた、誤った方向に進んでしまう。
教育が間違えば国は衰退する
教育は国家百年の計と言われるように、優れた人材の育成で国の将来は大きく変わってくる。間違った教育を行っていけば、誰も自分の国のために尽くそうとは思わなくなり、日本は確実に衰退していく。
若者たちが自分の国を愛し、その未来に責任を負えるようにするためには、教育改革が急務だ。(冨)
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