国際原子力機関(IAEA)が福島第1原発事故についての最終報告書をまとめ、発表した。25日付各紙が報じた。

報告書の内容は、東電や日本政府の規制当局は大津波が第1原発を襲う危険を認識しながらも、実効的な対策を怠り、IAEAの勧告に基づいた安全評価も不十分だったと厳しく批判するものだという。

国際的な事故検証である本報告書は42ヵ国の専門家約180人が参加して作成された。事故の教訓を生かした提言も含まれ、今後、各国の原発安全対策に活用される。

報告書受け「再稼動反対」の声

この報告書の発表を受け、原発再稼働に反対する声が挙がっている。

例えば26日付の北海道新聞の社説は、安倍政権が2030年の総発電量の電源構成の中で原発の比率を20~22%とする考えを示したことを、「原発回帰」を加速させる姿勢だとして強く批判している。

しかし、今回の事故の教訓を単なる「原発否定」としていいのだろうか。

事故を「原発輸出」のチャンスへ

大川隆法・幸福の科学グループ総裁は、このほど福島県郡山市で行った法話「天使は見捨てない」の中で、原発問題について次のように述べた。

「確かに、震災によって被害には遭ったけれども、単に(原発を)全面否定するだけではなく、これを契機にして、『最高度に安全性の高い原子力の有効活用ができないかどうか』と考えることも一つではないでしょうか」

車、飛行機、火力発電……。あらゆる技術は、様々な事故や失敗を経ながら安全性を高めてきた。「一度失敗したからその技術を諦める」という姿勢は、人類の進歩の歴史に反する。震災後も、トルコやベトナムなど、日本からの原発輸入を決めた国はある。地震大国だからこそ、日本の原発技術は信頼されている。

「原子力エネルギーそのものに反対する」「原発をやめるべき」という考え方は、日本のエネルギー政策を誤らせ、国を貧しくする考え方だ。まずは日本を経済的に、そしてエネルギー安全保障的に危機に陥れようとしている「原発ゼロ」状態をいち早く脱するべきだ。

その上で今回の事故の教訓を生かし、より安全な原発を開発して海外にも輸出するという未来志向的な考え方が必要だ。(真)

【関連書籍】

幸福の科学出版 『天使は見捨てない 福島の震災復興と日本の未来』 大川隆法著

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幸福の科学出版 『されど光はここにある 天災と人災を超えて』 大川隆法著

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