政治資金規正法違反にまつわる疑惑が国会でも取り沙汰されている下村博文・文科相は、全国の「博友会」が政治資金を集め、裏金を作っていたと疑われているにもかかわらず、「任意団体であり、分からない」との答弁を繰り返している。
しかし、27日付産経新聞によると、「九州・沖縄博友会」の会員である教育関係者が「福岡の塾経営者に誘われて入会した。高額だが自腹で払っている。年会費として支払っているつもりだった」と語ったという。さらには2013年分の政治資金収支報告書によると、この関係者名で、下村文科相が代表を務める政治団体「自民党東京都第11選挙区支部」に対して6万円の個人献金を行ったと記載されていた。
「九州・沖縄博友会」への会費が政治団体への寄付として計上されたということは、同「博友会」が下村文科相の政治資金を集める団体として機能していることを意味している。「九州・沖縄博友会」が政治団体であることの何よりの証拠だ。
また、日刊ゲンダイは27日付のネットニュースにおいて、「全国で唯一、政治団体として届け出されている東京の『博友会』のセミナーに出席した際、各地の博友会の代表が一堂に会し、壇上で紹介されていました。名称が同じなので、全て関連した政治団体だと、そこにいた誰もが思ったはずです」というコメントを紹介している。
既に削除されてはいるが、「中四国博友会」の規約には「下村大臣を支援する」と明記してあるなど、「中四国博友会」を政治団体と見なすべき証拠は次から次へと出てきている。全国の他の博友会も、同様の活動を行ってきたと思われる。
26日の委員会終了後には、下村文科相自身が全国の博友会について、「任意団体であり、分からない」と言い張ってきたにもかかわらず、「政治団体として届け出た方がいいとの議論がされているから、そうしてもらった方がいい」と発言。本人自身も混同し始めているようだが、この発言を聞いた博友会の会員たちはどのように感じるだろうか。今まで下村文科相を支えてきた人たちも、支援する気持ちが失せるのではないだろうか。
このような不誠実な人物が教育行政の許認可権を握る文科相であってよいのかは大いに疑問だ。(居)
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