安倍晋三首相が今月21日に衆院を解散することを宣言し、12月2日公示、14日投開票の日程で衆院選を行う方針を固めた。これを受け、幸福実現党(党首・釈量子)は19日、東京・赤坂の党本部で会見。全国11ブロックすべての比例代表選に、候補者計42人を擁立することを発表した。

ブロックごとの候補予定人数は、次の通り。北海道2人、東北3人、北関東4人、南関東5人、東京4人、北信越3人、東海5人、近畿6人、中国3人、四国2人、九州5人。

釈党首は、東京ブロック比例1位で、2012年夏、尖閣諸島に上陸して中国から日本を守る気概を見せた同党青年局長のトクマ氏は、同2位で出馬予定という。

会見で釈氏は、「財政再建と合体したことにより、アベノミクスが崩壊した」と指摘。今回の解散・総選挙について、「自己都合の解散」「争点のない延命の選挙」とした。その上で、「国家の一元管理が加速する中、我々は『この国にもっと自由を』をキャッチフレーズに戦っていく」と決意を述べた。

同党は2009年の立党当初から、「安い税金で小さな政府」を目指しており、一貫して消費増税に反対してきた。今回、政策の目玉として掲げるのは、消費「減税」。今年4月に8%に引き上げられた消費税を5%に下げ、さらなる再増税は中止するというものだ。

安倍首相をはじめ、与野党には「財政再建のために、消費増税は不可避」としているが、釈氏は「増税はGDPの6割を占める個人消費にブレーキをかける。減税により、民間活力による自然増収を考えなくてはいけない」と一喝。規制の撤廃、許認可行政の撤廃による役所のスリム化でムダを省くべきとした。

さらに、「補助金漬けで国家管理型の教育行政を見直す」教育改革、「他国の軍事的脅威から国民の生命や人権を守る」国防強化を合わせた3つを主な政策の柱とする。

アベノミクスは、第一の矢「金融緩和」、第二の矢「財政出動」で、景気回復の兆しをつくったが、これらは幸福実現党が立党当初から主張していたものであり、「政策を真似した」と指摘されている。

しかしアベノミクスは第三の矢「成長戦略」で、民間主導の経済に移行すべきことを理解せず、小ぶりな戦略を小出しにするばかり。さらに、消費税率8%への引き上げを強行したことで、景気回復に冷水を浴びせてしまった。政府主導の経済を脱却できない点で、アベノミクスは限界を迎えている。

幸福実現党が掲げる「規制緩和」「民間の自由拡大」を理解しない、「官製アベノミクス」は今、反省を迫られている。(晴)

【参考サイト】

幸福実現党 プレスリリース

http://info.hr-party.jp/press-release/2014/3581/

幸福実現党2014年衆議院選挙 出馬記者会見

http://youtu.be/VnyIjuAZmWM

【関連書籍】

幸福の科学出版 『安倍総理守護霊の弁明』 大川隆法著

http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1345

幸福の科学出版 『自由の革命』 大川隆法著

http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1162

【関連記事】

2014年11月号記事 海外紙が一斉に懸念し始めた 消費増税10%の破壊力 - The Liberty Opinion 2

http://the-liberty.com/article.php?item_id=8459

2014年11月18日付本欄 安倍政権は危険な「国家社会主義政権」に 増税先送り・衆議院解散を表明

http://the-liberty.com/article.php?item_id=8743