大川隆法・幸福の科学総裁の次男で、早稲田大学に在学中の大川真輝・幸福の科学副理事はこのほど、現役大学生信者たちとの座談会を開催した。その第一部を収録した、書籍『僕らの宗教、僕らの大学(上)』(大川真輝著)が全国書店で発刊されている。

学校法人幸福の科学学園(理事長・木村智重)が2015年春の開学を目指していた、幸福の科学大学の設置認可申請に関して、下村博文・文部科学大臣は10月末、「不認可」とした。しかし、そもそもなぜ幸福の科学の信者の学生たちが幸福の科学大学設立を熱望しているのか。それを明らかにする場として、この座談会は開かれた。

座談会では、「不認可の知らせを受けた時には目の前が真っ暗になって、何も手につかない状態になった」と、幸福の科学大学の開学を心待ちにしていた学生の悲痛な声が上がった。別の道をあきらめて、幸福の科学大学への入学に向けて受験勉強をしていた人もいた。座談会に参加した学生の友人には、有名大学に受かったものの、1年浪人して幸福の科学大学を目指していた人もいるという。

日本の大学には、宗教に対する偏見があり、信者学生は肩身の狭い思いをしている人も多い。座談会に参加した学生の1人は、学園祭でブースを出したところ、幸福の科学の学生信者が中心に運営することを事前に大学側に伝えていたにもかかわらず、学園祭の途中で出店の中止を余儀なくされた。その一方で、他の宗教系サークルは大学から公認されているという矛盾点も明らかになった。

こうした現状について、大川副理事は経済学者のミルトン・フリードマンの著書『資本主義と自由』の論点を紹介しながら今回の「不認可」判断の危険性を指摘した。まず、政府は、私立の学校に補助金などでお金を出すようになると、絶対に教育の中身にまで口を出すようになる。そして、宗教系の学校で教える内容が違うと、国家として共通の価値観をつくることができないという理由で、最終的には公立の学校に強制的に入学をさせるなど、強制性を伴うところまでいくという点だ。

大川副理事は、「私たち特定の宗教を信じているような人間には、その人間が通いやすいような大学環境を選ぶ権利がある」と訴え、「政府がそれに口を出して、われわれの選択の自由を害することが、はたしてあってよいのか」と、政府が「選択の自由」を奪っている現状に疑問を呈した。

また、「不認可」の理由は「霊言には科学的合理性がないため」だとしているが、本書では宗教の教義や世界観に踏み込むことはタブーであり、その宗教が「カルト」であるかどうかは、「教え」ではなく「行為」で見分けなければならないことも指摘されている。

今回の「不認可」という判断により、幸福の科学大学への入学を希望していた学生は「選択の自由」を奪われ、幸福の科学の信者は「信教の自由」を侵害された。文部科学省は「学問の自由」を保障する日本国憲法を犯していることに気づき、一刻も早く「不認可」を取り下げるべきだ。

【関連書籍】

幸福の科学出版 『僕らの宗教、僕らの大学 (上)』 大川真輝著

http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1338

幸福の科学出版 『僕らの宗教、僕らの大学 (下)』 大川真輝著

http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1339

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