2014年12月号記事
第28回
釈量子の志士奮迅
世の中は変えられる!
釈量子
(しゃく・りょうこ)幸福実現党党首。1969年東京都生まれ。國学院大学文学部史学科卒、大手企業勤務を経て、(宗)幸福の科学に入局。本誌編集部、常務理事などを歴任。
2013年7月から幸福実現党党首。
釈量子のブログはこちらでご覧になれます。
真に「女性が輝く社会」とはどういう社会か
安倍晋三首相は国家成長戦略の柱として、「女性が輝く社会の実現」を掲げています。
女性が希望を持てる国にするためにも、彼女たちの成功を妨げる社会の意識や仕組みを変えていく試みは必要です。
しかし、政府がその一貫として、企業に女性幹部登用の数値目標を割り当てる「クオータ制」導入を進めていることについては、「男性への逆差別だ」「底上げ人事は、実力ある女性に対して失礼だ」という声も出ています。男女の結果平等を目指す政策には、違和感が拭えません。
そもそも「女性が輝く」とはどういうことなのか。今一度、考える必要があるのではないでしょうか。
女性が社会進出するアメリカの迷い
安倍首相は、9月に国連総会出席のため訪米した際、アメリカの大手企業で働く女性幹部らと「女性の輝く社会」について意見を交わしました。女性が活躍する社会として、アメリカをモデルの一つと考えているようにも見えます。
しかし、アメリカの男女観も、迷いの中にあります。企業の女性CEOたちは、仕事と家庭の両立に苦しみ、高い離婚率を問題視した保守系キリスト教会が、「男性を立てる」良妻賢母をすすめるといった動きもあります。男女を同一化する流れの中で、同性愛の問題も深刻化しています。
他の国でも同じです。女性教育の大切さを訴え、ノーベル平和賞の受賞が決まったマララさんについても、パキスタン国内では賛否が分かれています。
なぜ神は男女を分けたのか
日本神道の主宰神・天照大神は日本の精神的支柱だ。
時代や社会が変わる中、女性の役割を定義することは、ますます難しくなっています。
しかし、変わらないものがあります。それは、この地球という星に「男女」という2種類の性が存在し、家庭を営み、子供を育てることで、社会を構成しているということです。なぜ神は、人間を男女に分けられたのか――。女性論を問うことは、「人間とはどのような存在か」を問うことに等しいのです。
この根本を間違えた男女観は、大きな不幸を生みます。
代表的な例は中国です。「男女が平等に働き、同じ給料を得る」という「同工同酬」の原則を掲げるこの国では、現在、女性国会議員の比率が20%と日本の8%より高水準です。
しかし、この中国の男女観の根底には、「人間は、男も女も物体としては平等だ」という唯物論があります。その結果、共産党政府による出産制限といった暴挙がまかり通っています。
昨年末にお会いした世界ウイグル会議議長ラビア・カーディル氏(注)は、4人目の娘を出産する際、突然「国家計画出産委員会」の女性が現れ「明日、中絶手術を行う」と言い渡されたそうです。
ラビア氏は助産師の友人に助けを求め、無事出産しましたが、翌日、注射で子供を殺されかけました。最悪の事態は避けられましたが、ラビア氏は規定外の出産によって5万元の罰金が科せられ、夫は社会的地位を剥奪されました。
唯物論に基づいた男女平等の下では、子供を生むという母としての尊厳も、簡単に踏みにじられるのです。
女性の輝く社会は日本にあった
釈量子の守護霊霊言
目からウロコ! 幸福実現党の新党首の秘密
大川隆法著
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大川隆法著
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幸福の科学第五編集局 編
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男女が尊厳において平等なのは当然です。しかしそれは、人間が機械だからではなく、共に神仏に創られた存在だからです。
「女性の輝き」も、その上で考えるべきです。
大川隆法・幸福実現党総裁は著書『女性らしさの成功社会学』の中でこう指摘しています。
「『男女』という二種類の性が神より与えられて存在する以上、(中略)男女が単性化していき、すべてが同じほうに向かっていく社会もまた、幸福な社会ではないでしょう。『男女の差を生かしながら、世の中が幸福になり、豊かになる。あるいは、うまくいく』、そういう社会をつくれる」
私は、本当の意味での「女性の輝き」は、日本にあったと考えています。
日本神道の主宰神は、天照大神です。卑弥呼や光明皇后なども、精神性や徳の力で国を導いた偉人として、今も尊敬されています。日本における「女性の輝き」は「神に近い」ということ。言葉を変えれば、徳や信仰など、精神的なもので世の中を潤すことだったのです。
未来の「女性が輝く社会」も、そうした役割を踏まえて考えていくべきです。幸福実現党でも、多くの女性が活躍しています。女性本来の輝きを、政治に反映させていきたいと思います。