今月19日に開幕したアジア最大のスポーツの祭典「仁川アジア大会」で、観客や選手の露骨な反日的態度や大会運営上のトラブルが相次いでいる。

まずは運営面の不備だ。開幕2日目にして聖火が完全に消えるトラブルをはじめ、試合会場の停電や、選手用の弁当からサルモネラ菌が検出されるなど、国際イベントでは考えられない問題が次々と発生する事態となっている。

大会主催者側は「簡素、効率化」を掲げ、低コスト運営を目指したというが、逆にもろさが露呈し、大会の盛り上がりに水を差す形になっている。そのため、チケットの売り上げは当初の目標の62%程度と伸び悩み、観客はまばらという。

それらに加え、決して見過ごせないのが中国や韓国の選手・観客による「反日」行動だ。

開会式では日本選手団に対する大ブーイングが起き、カメラのズームアップもなかったという。また、ホッケー日本代表の練習を見に来た韓国の女子高生が、記念品として渡されたバッジのデザインが「旭日旗に似ている」と抗議したという報道もある。こうしたことからも、韓国での反日教育が常軌を逸していることがうかがえる。

さらに、競泳男子400メートルリレーで日本を下し、金メダルを獲得した中国の孫楊選手が、「日本の国歌は耳障り」と発言。今大会すでに7つのメダルを獲得し、孫選手のライバルと言われる萩野公介選手はこの件に関してコメントを求められると、「自分はアスリートである前に素晴らしい人間であるべきだと考えている」と答えた(仏AFP通信)。

他にも、運営面の不備とされつつも、「反日」を思わせる事例が多い。

サッカー日本代表の選手村で、宿舎のエレベーターが故障し、選手たちは22階の部屋まで階段での上り下りを強いられているほか、部屋にはクーラーがないという。また、バドミントン男子団体の準々決勝の日韓戦では、日本選手に対して不利な向かい風が吹くという不可解な空調も問題になった。

2018年に平昌五輪を控える韓国だが、先進国とは言い難いクオリティの運営では、諸外国の選手および大会関係者に大きな懸念を与えてしまう。スタッフの訓練やインフラ整備をぬかりなく行うとともに、日本のような「おもてなし」精神を取り入れることが必要ではないか。

それに、政治的問題をスポーツの場に持ち込む韓国の「反日」行動も、今回に限ったことではない。

06年と09年のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)大会では、韓国代表が日本を破った直後、マウンドに国旗を立てる行為があった。また、昨年7月のサッカー東アジア杯の日韓戦では、韓国サポーターが、初代韓国統監の伊藤博文を暗殺した安重根の肖像の巨大な幕や、韓国語で「歴史を忘れる民族に未来はない」とする横断幕を掲げた。

慰安婦問題や国連人権擁護委員会での「ヘイトスピーチ」批判など、国際社会で日本バッシングを続ける韓国だが、そうした国際ルールを無視した"自らの行い"に照らして、その資格が果たしてあるかどうか問うべきだろう。

「スポーツマンシップ」とは、「ルールを守り、相手を尊重し、責任ある行動をとるなかで最後まで全力を尽くすこと」を言う。韓国や中国は政治の場でもスポーツの場でも「ファウル(反則)」が多い。今一度、「スポーツマンシップとは何か」について、学び直すべきではないか。(翼)

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