作家の椎名誠氏が、週刊朝日(9月5日発売号)に掲載された対談の中で、「金縛り」や「ポルターガイスト」などの超常現象を個人的に経験しており、死後の世界を信じると発言している。

これまでに世界中を旅してきた椎名氏は、かつてフォークランドのある島の廃屋に泊まった際、金縛りにあったと告白。さらに、「金縛りの後、もう一回、出てきたんです。わけのわからないモヤモヤした塊なんですよ」と、幽霊のようなものも目撃したという。

対談相手の帯津良一・帯津三敬病院名誉院長も、中国の学生寮の空室に宿泊した際、金縛りにあったという。翌朝、寮への宿泊を勧めた大学教授に尋ねたところ、帯津氏が泊まった部屋で学生が自殺していたと初めて聞かされたとし、「死後の世界は存在すると考える」という点で、両者の意見が一致した。

金縛りについては近年、「睡眠時の脳の誤作動のせいである」と説明されることがある。夢を見ている間などに身体が勝手に動き出さないよう、睡眠時には脳から身体に信号が届かないようになっているのだが、そのときに脳が覚醒していると、「身体が自由に動かない」と感じる。これが金縛りの正体だとされている。

脳の誤作動による金縛りは確かに存在するだろうが、「幽霊を目撃する」という超常現象も同時に起きた、今回の椎名氏のようなケースは、それだけでは説明しきれない。

本誌10月号の特集で紹介した、オカルト研究家の山口敏太郎氏の「金縛りの中で現れた、亡くなった祖父から伝言を受けた」という体験談のように、魂の存在を感じる個人的な経験は多く報告されている。

現代の学問の世界では、幽霊の存在を信じるというと、科学的ではないと指摘されることがある。実際、「総合人間学部」や「人間科学部」など、「人間」を冠する学部を持つ大学は20を超えているが、脳の機能を調べているに留まるものが多い。しかし、人間は肉体の中に霊が宿った形で生活しており、霊は実在する。否定ありきではなく、魂が存在することを前提にした視点で研究すれば、一般的にも、霊界との通信が可能になる日が近づくかもしれない。(居)

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