モンゴルのエルベグドルジ大統領は23日、都内で開かれたレセプションに出席した。挨拶の中では、中国の脅威を念頭に次のように述べている。
「モンゴルには今後、いっそう発展する十分な可能性があります。なぜならモンゴルは開かれた国だからです。そして自由を大切にする国だからです。もちろん、私たちも人間ですから、間違えることはございます。しかし、開かれた国である私たちは、間違いを修正することができます。そして、開かれているために、間違ったことを不適切だと指摘してくれる友がいます」
エルベグドルジ大統領は、モンゴルの一党独裁の社会主義体制を崩壊させ、90年の民主化に導いたリーダーの一人だ。この言葉からは、「開かれておらず」「自由でなく」「間違いを指摘してくれる友がいない」国家である中国や北朝鮮に対する危機感を伺える。また同時に、自由と民主主義を旨とする日本との連携に熱い期待を寄せていることも分かるだろう。
今回の大統領来日の目玉は、同国初となるEPA締結など経済面の協力強化だった。しかし実は、安全保障面でも日本とモンゴルとは協力関係を築いているのだ。22日の首脳会談で、安倍晋三首相はエルベグドルジ大統領に対し、集団的自衛権の一部行使容認について説明。大統領は理解を示している。
日本の防衛関係者もモンゴル軍との交流を築いている。モンゴルでは6月末、アメリカとモンゴルが主催する多国間共同訓練「カーン・クエスト(王の遠征)14」が行われた。ここに日本の陸上自衛隊から8人が参加。人数は昨年と比べて倍増した。この訓練には、アメリカをはじめ、カナダやインド、韓国、オーストラリアなど16カ国が参加したが、いずれも自由と民主主義を重んじており、対中包囲網を形成する上で重要な国々だ。
日本が集団的自衛権の行使を容認するなど国防の強化に取り組むことは、対中包囲網の強化につながる。今後、日本とモンゴルとは安全保障の面でもさらに連携を深めるべきだろう。(晴)
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