「自衛隊員も命が惜しい」――。朝日新聞や日本共産党の機関紙「赤旗」などの左翼紙は、集団的自衛権の行使容認に反対との立場から、自衛官の家族などのインタビューを報じている。
そうした中、沖縄タイムスは、元自衛官を名乗る男性のインタビューを掲載(14日付電子版)。その内容が、ネットユーザーの間で話題になっている。この男性は、集団的自衛権行使容認の議論が進んでいた、今年3月に辞職したという人物。以下、インタビューの一部を紹介する。
―なぜ自衛官を辞めたんですか。
「自衛隊は、人を殺すことを想定していなかったのでまだ、『仕事』としてやれましたが、今後はそうはいきません(中略)命は大事です」
―今回の集団的自衛権行使容認をどう捉えていますか。
「戦争への参加宣言で、自衛隊の軍隊化だと思っています」
―訓練内容は、入隊したころと辞める直前で変わりましたか。
「安倍政権になってから、内容が大幅に変わりました。人を標的とする訓練が始まりました。これまでは、相手を捕獲することが基本でしたが、もう今までと違います。軍隊としか思えません」
そもそも自衛隊の任は、自分の命をかけてでも、この国を守り抜くということではないか。「命が惜しい」と公言してはばからない自衛官がいるのなら、むしろ辞職するのが当然と言える。その結果、日本を守り抜く決意を持つ隊員だけが残るなら、「自衛隊の軍隊化」は歓迎すべきことだ。
事実、自衛官は、入隊する際に「事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に努め、もって国民の負託にこたえることを期するものとする」との宣誓をしているはずだ。この自衛官は嘘の宣誓をしていたのだろうか。
大川隆法・幸福の科学グループ総裁は、14日に行った法話「『集団的自衛権』はなぜ必要なのか」の中で、「戦争できる国」になれば自衛官が死ぬかもしれないという議論に対し、「国防の任務に当たっている人に、そうしたことを言うべきではない」「危険業務に携わる者に関しては、『人命尊重の論理』で仕事そのものを否定するのは間違い」と語っている。
国を守るというミッション以上に自分の命が惜しいなら、自衛隊の存在意義は崩壊する。その意味で、「自衛官が死んだらどうする」という議論は、論理が破たんしていると言える。職業選択や思想・信条の自由があるのだから、自衛隊の仕事が「人を殺すこと」でやりがいがないと思う人は、辞めればいいだけの話だ。そして、国防意識や愛国心が高い隊員ばかりの「軍隊」になっていただきたい。中国の脅威を考えれば、自衛隊の軍隊化は健全な方向だ。
なお、「命が惜しい」という意見が自衛官の総意であるかのようなイメージを広げるメディアは、純粋に国を守るために職務に励んでいる隊員を冒涜している。(山本慧)
【関連書籍】
幸福の科学出版 『「集団的自衛権」はなぜ必要なのか』 大川隆法著
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アマゾンの同書紹介ページ
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