「FIFAワールドカップ(W杯)」ブラジル大会で、サッカー日本代表は1次リーグ敗退という結果で終わった。しかし、選手たちが日の丸を背負い、死ぬ気で闘ったことは、誰もが認めるところだろう。
そんな中、各種スポーツ紙が掲載した日本代表へのバッシング記事が「あまりにも酷い」と、インターネット上で話題になっている。各紙は「日本サッカー出直せ」といった露骨な表現を使い、特に「世界一を目指す」と語っていた本田選手に関しては、「口だけだった」「負け犬の遠吠え」といった本人の言葉をあえて大きな見出しとした。こうしたマスコミの報道姿勢は、問題視せざるを得ない。
「がんばった本田選手がかわいそう」だから問題なのではない。本田選手自身は、こうした批判は織り込み済みであろうし、受けて立つ覚悟もあるだろう。日本の従来の成績、各国チームの強さを考えれば、ハードルの高さは分かっていたはずだ。「優勝を目指す」と言った分、負けた場合の中傷の酷さも知っていただろう。その上で、チームや自分を盛り立てるために「強気の発言」をしていたのだ。
本田選手自身へのダメージ以上に危惧されるのは、日本人のメンタリティへの悪影響だ。
上記のような見出しを目にした国民の多くは、「高い目標を掲げると、痛い目にあう」「嫌われないためにも、高い志を口にするものではない」と感じるだろう。さらには、成功を目指す人をくさす風潮も助長してしまう。それは、日本全体を停滞させることにつながる。
ただでさえ日本では、「難しい挑戦」をよしとしない傾向が強まりつつある。日本生産性本部などが26日に公表した新入社員の意識調査によると、「人並み以上に働きたいか」との問いに対し、「人並みで十分」と回答した人が52.5%を占め、過去最高となった。また、「どのポストまで昇進したいか」という問いに対して、「社長」と答えた人の割合が2004年の2位から、4位に下がっている。「ほどほどの目標、ほどほどの努力」でいいという考え方をする人が、若い世代を中心に増え始めている。
W杯開幕直前の6月10日、大川隆法・幸福の科学総裁は、本田選手の守護霊を招き、本音を語らせたが、そこで本田選手の守護霊は、「今、日本のいちばんの問題は、『引っ込み思案』だし、『縮み思考』で目立たないようにして、発言を控えて、自分から言わずに、責任回避しようとする感じかな」と語っている。
高い志を掲げるほど、失敗したときの失望も大きくなる。それを承知で「優勝」を打ち出した本田選手の姿から、日本人が学ぶことは多いはずだ。そうした意味でも、本田選手への敬意を忘れてはいけない。(光)
【関連書籍】
幸福の科学出版 『サッカー日本代表エース 本田圭佑 守護霊インタビュー』 大川隆法著
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幸福の科学出版 『忍耐の法』大川隆法著
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