ウクライナ問題をめぐって、欧米諸国から批判を浴びるプーチン大統領。しかし、ロシア国内では、プーチン人気が止まらない。大統領府があるクレムリン近くの百貨店には、さまざまな格好のプーチン氏を描いたTシャツの販売店がオープンした。

販売されたTシャツのデザインは15種類。プーチン氏が、アロハシャツ姿でカクテルを片手に「クリミアからこんにちは」と呼びかけているものや、迷彩服を来て馬にまたがったもの、サングラスをかけたものなどさまざま。それらのプリントともに、「誰も私たちに追いつけない」「おまえの考えはお見通しだ」など洒落の利いた言葉が躍る。

11日の開店と同時に、若者を含む多くの客が詰めかけ、1枚1200ルーブル(約3600円)のTシャツ3000枚が、数時間で売り切れた。Tシャツを製作したデザイナーの1人は、「ソチ五輪の大成功に、クリミアの編入。最近のロシアの勝利に刺激された」と語る(12日付産経新聞)。

この「プーチンTシャツ」の店頭販売は3日間限定。需要があれば、インターネットでの販売や新たな店舗販売も検討する。ちなみに同店では、プーチン氏を描いた携帯電話のケースが600ルーブルで売られているという。

プーチン氏は、ロシア国内では「決断力を兼ね備え、知的で有能であるだけでなく、経験豊富」と高く評価されている。特に、3月のクリミア併合後、人気はうなぎのぼりで、併合時に75%だった支持率が、併合後には82.9%まで上昇。その後も80%以上の支持率を保っている。また別の調査では、61~66%の人が「プーチン氏を信頼している」と回答。「信頼していない」人は、わずか3%だった。

一方、国際社会では、厳しいプーチン批判が続く。クリミアを併合したことで、欧米各国は「独裁者」「現代のヒトラー」と非難し、ロシアのソチで行われる予定だったG8の首脳会議をキャンセル。その代わりに、6月にベルギーのブリュッセルでロシア抜きのG7首脳会議を開いた。

だが見逃してはならないのが、今のロシアはかつての全体主義国家・ソ連とは異なるという事実だ。プーチン氏は、ソ連時代に認められていなかった「信教の自由」を認め、自身もロシア正教会を積極的に支援している。言論の自由などの課題を抱えてはいるが、ソ連崩壊から20年余りしか経っていないロシアに、欧米諸国と同レベルの自由や民主主義を性急に求めるのは酷である。

今、為すべきは、西側諸国こそがひと昔前の「冷戦構造」の意識から脱却し、ロシアという国やプーチン氏という元首を正しく評価して、対中国包囲網の一員としてロシアを引き込むことである。(飯)

【関連書籍】

幸福の科学出版 『プーチン大統領の新・守護霊メッセージ』 大川隆法著

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