現在の日韓関係が「悪い」と感じる日本人が増えている。読売新聞社と韓国日報社の共同世論調査の結果によると、日韓関係が悪いと答えたのは、日本人で87%、韓国人では86%。日韓関係が「悪い」と感じる日本人は、同調査が始まって以来過去最多となった。(7日付読売新聞)

日韓関係を「悪い」と認識している韓国人は毎回50%を超えており、今回も去年に比べ8%の増加に留まっているのに対し、日本人の意識の変化は大きかった。2011年には、日韓関係を「悪い」と答えた日本人は27%だったが、2013年の調査で71%と急激に増加。今年の調査ではそれを上回る結果となった。

この背景にあるのは、2012年8月の李明博大統領(当時)の竹島上陸や、2013年に就任した朴槿恵大統領の反日外交だ。度重なる韓国の日本批判で、日本人の対韓感情が悪くなったことが鮮明になった。

伊藤博文を暗殺したテロリストである安重根の記念碑を中国ハルビン駅に設置するよう、中国に協力を要請するなど、韓国は中国と共闘して歴史認識問題で日本を批判している。今回の世論調査で、中国を信頼できないという韓国人は64%だったが、自国にとって重要になるのは米国と中国のどちらかという問いに対しては、中国46%、米国47%と拮抗していた。アメリカと同盟国でありながら、中国にすり寄る韓国の姿がここにも表れている。

韓国は歴史的に中国の属国だった時代が長く、朝貢を続けてきた。独立できたのは、日清戦争で勝利した日本が清に朝鮮の独立を認めさせた後だ。1950年の朝鮮戦争では、中国共産党が北朝鮮の金日成の韓国侵略戦争を支援しており、朝鮮半島分断の原因になっているにもかかわらず、韓国はその責任について、中国には一言も言うことができない。現在の中国寄りの韓国外交の背景には「中国の属国」という意識があるのではないか。

中国が、戦後一貫して領土を拡大し、チベットやウイグルなど周辺国を侵略していったことから考えれば、韓国も再び中国の属国にされる可能性もある。また、5月には北朝鮮軍から韓国軍艦艇を狙った砲撃があったばかりだ。朝鮮半島有事の際、北朝鮮とつながりが深い中国が韓国を助ける見込みはなく、アメリカと日本の助けがなくては韓国が窮地に陥るのは明らかだ。

中国の属国という意識から脱し、日米韓の連携を強めなくては、韓国が国家として存続するのは難しい。こうした中、日本人の対韓感情を悪化させれば、日本は援助しづらくなる。反日政策で日本を攻撃しているつもりが自分の首を絞めていることに、韓国は早く気づくべきだ。(今)

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2014年3月20日付本欄『南北統一へ向け韓国が「朴ドクトリン」発表へ 日米韓の連携が先だ』

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