東京都知事に就任した舛添要一氏が、ロシア南部のソチで開催された冬季五輪の視察から帰国した。舛添氏は成田空港で報道陣に対し、ロシアの治安対策について「完璧を期している」と発言。閉会式についても「ロシアの文化、歴史、文明を見事に発信した」と高く評価した。
しかし一方で、舛添氏は、「ロシア語以外、通じなかった」と、ソチで英語が通じなかったともらした。2020年の東京五輪の開催に向けて、「片言でいいから全東京都民が英語をしゃべれるぐらいになればと思う」「駅の標識や道路標識に相当努力しないとトラブルになる」と述べた。
この指摘どおり、実際に、日本を訪れる外国人は、言葉の壁にストレスを感じているようだ。
日経MJのアンケートでは、外国人旅行客が日本でのサービスに対して抱いた不満の1位は「外国語サービスが少ない」ことだった。「駅で英語が通じない」「英語表記のメニューがない」など、様々な場面で戸惑いを覚えたという。
日本の治安の良さや交通機関の定時運行、丁寧な接客など、サービスの質は高く評価されているにもかかわらず、言葉の壁によって、外国人をがっかりさせている。
しかし、五輪開催を機に、東京を「英語が通じる都市」に変えてしまえば、外国人旅行客の満足度を高め、旅行客数のアップも見込めるだろう。さらに、東京が「外国人でも住みやすい」国際都市になれば、世界中から優れた企業を呼び込むことにもつながり、「日本で仕事がしたい」という外国人や、「日本に住んでみたい」という富裕層や投資家も呼び込むことができ、日本経済が大きくなっていく。
もちろん、東京のみならず、他の地方都市まで「国際化」を進めることができれば、その繁栄は国家全体へと広がっていくはずだ。英語というコミュニケーションのツール(道具)を手に入れることで、ただでさえ魅力的な日本の強みを、さらに増すことができる。東京五輪がもたらすこの大きなチャンスを、日本全体でしっかりとつかんでいきたい。(晴)
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