同性愛、同性婚の是非について、各国で様々な動きがあった。

アフリカ東部のウガンダでは昨年12月、最高刑で終身刑を科す「反同性愛法案」が議会を通過した。この後、大統領の署名を経て法案は成立する見通しだ。同国ではイギリスの植民地だった時代に「自然の摂理に反する性行為」は犯罪と定められ、これまでも14年の懲役刑が科せられていた。推進派は「欧米のライフスタイルによって同国の家族単位が破壊される恐れがある」と主張。同国では国民の6%がエイズウイルスに感染しており、重い刑罰によって感染拡大を防ぐという目的もある。

同月にはインドの最高裁も、同性愛者の性行為を犯罪と判断した。インドもイギリスの植民地だったが、150年前のイギリス植民地時代に制定された法律が有効としたのだ。これについては2009年にニューデリーの高等裁判所が、この法律が個人の権利を侵害しているという訴えを認めていたが、このたび最高裁がこれを覆した。

一方、ウガンダとインドの元宗主国のイギリスでは、イングランドとウェールズで、昨年7月に同性婚を認める法律が可決され、今年夏に施行される。イギリスでは、「計算機科学の父」と称され、コンピュータの理論的なモデルをつくった数学者のアラン・チューリングが1952年に同性愛行為で有罪判決を受けているが、昨年12月末、同国政府によって死後恩赦されている。

ソチ五輪を今年2月に開催するロシアでは、同性愛者の権利を呼びかける活動が法律で規制されているが、アメリカのオバマ大統領は、ソチ五輪の代表団に同性愛者である選手を複数入れると発表した。これは同性愛規制への抗議に見えなくもない。

倫理問題や伝統的な家族のあり方とのぶつかり、また同性愛者の人権の問題もあり、価値観は混乱している。

これについては、大川隆法・幸福の科学総裁がイエス・キリストの霊を招霊し、同性愛についての考え方を聞いている。イエスは、「キリスト教の中の隣人愛に含まれると考えてもよい」「私の考えは『自由』です」「『犯罪的行為だ』などと思っているわけではないのです」と、同性愛を否定しているわけではないことを明らかにしたが、「それが(人類)全体の退廃になっていくのなら、それは悪なるものにも転化するでしょう」とも語っている。

このイエスの霊の言葉によれば、同性愛を「犯罪行為」とすることには行き過ぎの面があるだろう。ただ、同性婚が増えれば人口が減ることが予想され、国家の衰退につながる恐れもある。これまでキリスト教国である欧米諸国が発展途上国のモデルになってきたが、今、世界は新しい指針を求めている。キリスト教においても、大きな転換期がきているのかもしれない。(晴)

【関連書籍】

幸福の科学出版 『イエス・キリストに聞く「同性婚問題」』 大川隆法著

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