昨日25日、日本固有の領土である竹島において韓国軍が「極右の民間人が島に上陸した」との想定で軍事演習を行った。事実上、日本人が上陸したことを想定した訓練だ。

韓国での竹島の呼び方から、韓国の一部自治体では、10月25日を「独島(トクト)の日」と定めているが、この日に合わせて韓国の海空軍が上陸訓練を行うことは、日本に対する明らかな挑発行為である。

最近の韓国は、日本への敵意をむき出しにしている。朴槿恵大統領は、今年の5月、オバマ大統領との首脳会談において、「北東アジア地域の平和のためには日本が正しい歴史認識を持たなければならない」などと述べ、安倍首相を批判。6月に行われた、習近平中国国家主席との対談では、初代韓国統監を務めた伊藤博文を暗殺した安重根の行為をたたえるため、暗殺現場であるハルビン駅に石碑を建てることを要請した。

さらには、「慰安婦少女像」を韓国の日本大使館前に建てた上、韓国の民間団体が米ロサンゼルスに慰安婦像設置し、諸外国へのPRにも余念がない。

マスコミもこの動きをあおり、韓国国内ではかつてないほど反日感情が高まっている。

朴大統領の「親中反日」の外交路線は、日本と韓国とそれぞれ同盟を結んでいるアメリカもうんざりさせている。

9月に訪韓したアメリカのヘーゲル国務長官は、朴大統領との会談の中で、日米韓協力や日韓関係の重視を求めたが、朴大統領は対日批判を展開。最近では、日本が集団的自衛権の行使容認を議論していることに対して、韓国国会では「韓日、韓中間の問題となることを、アメリカに伝えなければいけない」との声もあがっている。

韓国有事の際は、日本にある米軍基地が兵站機能を持つことになる。日本が集団的自衛権を行使し、アメリカとの連携を強化することは韓国にとってもプラスのはずだが、中国の顔色も伺わなくてはいけないため、日米接近を牽制しているのだ。

大切なことは、韓国が国家戦略を明確にすることだ。中国にすり寄って属国となる道を選ぶのか、それとも日米韓で連携して独立を守るのか。

今のところ朴大統領は前者を選び、李氏朝鮮の時代に戻りたがっているようだが、果たして韓国国民はそれを支持するのだろうか。

これ以上日本を挑発する行動を取れば、日韓関係のみならず、米韓関係も悪化し、韓国は孤立することになる。

一方、日本としても、韓国が中国に飲み込まれてしまえば、中国の脅威が日本の目と鼻の先まで迫ることになる。日韓両国は、中国や北朝鮮の脅威に対抗するために、本来、連携を強めなくてはいけない仲間である。韓国が感情的になっているからといって、日本の世論が反韓、嫌韓に流されて日韓関係が分断されれば、喜ぶのは中国、北朝鮮だ。

日本は韓国に対して、「独立国家でありたければ、日米韓の連携を強めるべき」という真っ当な外交のあり方を教え、アジアの平和と安定をリードしなくてはならない。(佳)

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