安倍政権に消費増税の中止を求める実行委員会(実行委員長:内山優・JTR日本税制改革協議会会長)は、18日、首相官邸前で集会を開き、安倍首相に消費税増税の中止を求める署名14万1712人分と要望書を、内閣府に提出した。署名は協催団体の幸福実現党が中心となって全国で集めたもの。

集会には約400人が参加(主催者発表)。冒頭の挨拶で内山優・JTR日本税制改革協議会会長は、署名集めへの感謝とともに、「多くの人は増税を望んでいないのにテレビから聞こえてくるのは『増税やむなし』という話ばかり。しかし、復興増税で集めた税金の使い道はひどいものだった。消費増税をしても同じようになる。絶対にやめさせましょう」と呼びかけた。

続いて登壇した釈量子・幸福実現党党首は、「消費税を増税すれば生活に大きな影響が出る。1997年の消費増税のときも景気が悪化して自殺者が増えた。景気回復の実感がないまま増税したらどうなるか、考えるだけでも恐ろしい。安倍首相は孤独の中での決断を迫られていると思うが、こうした国民の声をしっかり受け止め、財務省やマスコミの報道に惑わされず、正しい決断をしていただきたい」と力強く訴えた。

その後、内山氏、釈氏、吉田寛・公会計研究所所長、黒川白雲・幸福実現党政調会長が内閣府へ向かい、署名と要望書を提出。集会に集まった人々は、「家計を直撃する消費増税は中止せよ!」「安倍首相は、財務官僚の圧力に負けるな!」などと首相官邸に向けてシュプレヒコールを上げた。

参加した飲食店に勤める男性(50代)は、「仕入れの値段は上がるが、この時期に値上げをしたらお客さんが減るのは目に見えている。その分をお店がかぶるしかなく、危機的状況に陥ってしまう。増税は絶対にやめるべき」と話した。

また、夫が経営するIT関連会社で経理を担当する女性(50代)は、「5%が8%になるということは、消費税を100万円納めていた会社は160万円になるということ。これではますます納められない会社が増えてしまう。私も税務署に『取引先が潰れてしまうので税金の納付を待ってください』と電話をした経験があるが、『それでも税金を納めるほうが先です』と言われた。増税すれば倒産も増える」と憤った。

消費税率引き上げについては、あたかも増税決定が既成事実のように報道されているが、このまま来年4月から増税になれば、せっかく上向きかけた景気に水を差すことになる。増税するかどうかの最終判断を来月1日にも発表すると見られる安倍首相には、財務省やマスコミではなく、国民の生の声を聞いて判断していただきたい。(紘)

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2013年10月号記事 The Liberty Opinion 1 消費税上げは“日本経済殺人事件"

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