就任以来7カ月経ち、いまだに首相公邸に引越ししていない安倍晋三首相。その理由として、「幽霊が出るから嫌なんです」と、30日の夜、自民党幹部との会食で笑いながら語ったという(31日付産経新聞)。

公邸の「幽霊」の噂は、これまでも、まことしやかに語られてきた。かつて二・二六事件があった公邸では「犠牲者の幽霊が出る」ともっぱらの噂で、元首相や首相夫人らによる目撃証言がある。羽田孜元首相夫人が公邸に呼んだ霊能力者が、「庭に軍人がいる」と証言している上、森喜朗元首相も「幽霊の一部を見た」と話している。安倍首相が公邸に移らない理由としては「公邸住まいでは職住が近すぎ、気分転換できないのでは」「夫人の反対ではないか」などと憶測が飛び交っていたが、実は、噂どおり幽霊が関係していたようだ。

しかしこれまで政府は、幽霊との関係を否定していた。民主党の加賀屋健氏が5月、「幽霊の噂は事実か。首相が公邸に引っ越さないのはそのためか」と質問したのに対し、政府は「承知していない」とする答弁書を閣議決定している。にもかかわらず、今回、安倍首相が自ら幽霊の問題を持ち出したのはなぜなのか。

この首相の態度の変化の背景には、大川隆法・幸福の科学総裁が10日に収録した公開霊言「『首相公邸の幽霊』の正体」で、公邸の「幽霊」の正体が明らかになったことがあるのかもしれない。

大川総裁が公邸の幽霊を透視・招霊すると、登場したのは噂されていた二・二六事件の関係者ではなく、なんと、第二次世界大戦後にA級戦犯として処刑された東條英機、近衞文麿、廣田弘毅の戦前・戦中の首相経験者3人だった。3人の「幽霊」は、安倍首相が河野談話・村山談話を引き継いだことや、憲法改正の主張をトーンダウンさせていることを憂慮し、夜な夜な"閣議"をしているという。東條英機霊は、「この国の舵取りが曲がらないように、弱い方へ行かないように、ポピュリズムに走らないようにと、私が必死で、後ろから羽交い絞めしていると思ってくれ」と、安倍首相を叱咤した。

一方で、3人の元首相の霊の後に招霊された安倍首相の守護霊は、「公邸には移らんほうがよろしいでしょうな」「話を聴いていて、『移ると、敵がもっと増える』ということがよく分かりました」と発言。公邸に移ると、3人の元首相の指導が"本格化"し、歴史問題などで踏み込んだ発言をさせられて、政権が吹っ飛ぶことを危惧している様子である。参院選ではアベノミクスを自画自賛し、憲法改正や歴史認識の問題から逃げた安倍首相だが、守護霊も政権維持のために恐る恐るという印象だった。

夜な夜な開かれる"幽霊閣議"が怖いのは分かるし、必ず公邸に移らなければならないわけではないが、少なくとも安倍首相は、この国を憂う東條英機霊らの言葉に耳を傾けるべきだろう。(晴)

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