米著名ジャーナリスト 「大きな政府」に突き進む日本に警鐘(前編)

米著名ジャーナリスト 「大きな政府」に突き進む日本に警鐘(前編)

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《本記事のポイント》

  • 政府による貧困問題の解決は、限界がある
  • 政治は「右か左か」ではなく、「上か下か」の選択
  • 常に自由を選び取ることを願い、行動していかなくてはならない

 

日本では、右も左も、まるで旧社会党か共産党かと見紛うばかりの増税路線。増税は政府の当然の権利であるかのように、国民への説明もなく、選挙の争点にすることもなく、「大きな政府」へとまっしぐらに進んでいる。

 

そんな中、「小さな政府」の実現を志す人たちによる「Japan-US Innovation Summit」が17日、東京都内で開催された。登壇者の一人、ジョン・ファンド氏は、日本での自由主義者の集いを応援するためにアメリカから駆け付けた、「ナショナル・レビュー」や「フォックス・ニュース」のコラムニスト。

 

ファンド氏の講演は、日本で「小さな政府」を実現するための示唆に富んでいた。ここではその講演の一部とインタビューの内容を紹介する。今回はその前編。

 

 

格差はどうやって解決すべきなのか

ファンド氏はまず、「日本人は他の人との格差をなくそうとする平等主義的なところがあります」と指摘しつつ、開いた格差をどう縮めるべきかについて、こう会場に問いかけた。

 

「一つ思考実験をしてみましょう。もしあなたが宝くじを当てて、明日1億円入るとしましょう。でも、そのお金を得るには、貧しく恵まれていない人に10%を差し出さなければならないという条件がついているとします。さて、みなさんのなかでどれぐらいの方が、そのお金を税金という形で地域の納税課に持って行きますか?」

 

すると、会場では数人が手を上げた。ファンド氏は続けた。

 

「では、もし自分で稼いだ1000万円だったら、どうでしょうか。政府には差し出さないのではないでしょうか。政府ではなくて、もしかしたら宗教団体に寄付したり、民間の団体に持っていくなどするかもしれません。そうすれば家族問題やアルコール依存症の問題解決につながるかもしれない」

 

その理由は、「政府の援助には限界がある」ということだ。

 

「私たちは人々とのつながりのなかで、助け合いを考えるべきなのです。そのほうが、救済の方法についてイマジネーションが湧いてくるからです。しかし、政府によるシンプルな福祉政策では、個別の問題を解決してくれません。政府は、人びとを個別に助けたり、スキルを上げたりすることについて、それほど成果を上げられないのです」

 

 

政治は「右と左」ではなく「上と下」で考えるべき

ファンド氏は、政治のイデオロギーについて、通常は「右か左」で見解が分かれるとされがちだが、普通の人はその枠組みで考えてはいないので、別のイデオロギーを立てるべきだと語った。

 

ではどんな枠組みで考えるべきか。ファンド氏は、自身が深い洞察を感じたというレーガン元大統領の次のような言葉を紹介しました。

 

「私たちは右か左かの選択で間違った選択をしてしまいがちだとよく言われていますが、それは違うと思うのです。政治の領域は右か左かという水平的なものではなく、垂直的な選択、つまり、本当の選択肢は上か下なのです。上に向かっていくとき自由や機会の平等や人間の尊厳がありますが、下に向かうとき全体主義的な独裁となっていきます。ですから私たちはいつも国民に対して、下ではなく、上に向かっていくのだと伝えないといけません」

 

この背景には、天国と地獄という価値観が存在する。人は自由や機会の平等、人間の尊厳を増していくとき、上、つまり天国に向かっていく。それは、かつて政治哲学者のジョン・ロックが述べた「神の作品」へと近づいていく道でもある。

 

しかし、限りなく自由が抑圧され、中央当局のみが「何をなすべきか」を決める全体主義的な社会となっていけば、下、つまり地獄に向かっていく。

 

神の作品となるべく生まれてきた私たちの本来の目的を遂げるには、常に上に向かい、自由という価値観をいつも選択しようと願い、行動しなくてはならない。(後編へ続く)

(長華子)

 

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幸福の科学出版 『国家繁栄の条件』 大川隆法著

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タグ: 増税  小さな政府  ジョン・ファンド  格差  援助  平等  人間の尊厳  

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