《本記事のポイント》

  • トランプ氏は近いうち、短期間の大規模攻撃を行う
  • 「北朝鮮崩壊」を「中国民主化」につなげることが鍵
  • 釈量子党首「日本の盾になりたい」

大川隆法・幸福実現党創立者兼総裁は4月30日、東京都内のニッショーホールで、「立党8年目の真実」と題して講演を行い、トランプ米大統領の北朝鮮への軍事行動を予測した。

日本のメディアや評論家からは、「話し合いでの解決」を望む声もある。また、トランプ氏は北朝鮮に圧力をかけつつも、最終的には軍事攻撃に踏み切れないとする声も多い。

それに対して大川総裁は、「 結論から言いますと、私は、アメリカは攻撃すると思います。それはそう遠くない。もうかなり近い 」と予測した。

戦闘の「泥沼化」を避けるための短期決戦

アメリカの歴代政権の対話路線も、オバマ政権の「戦略的忍耐」も、単なる核開発の時間稼ぎにしかならなかった。北朝鮮が話し合いによって核放棄をしないことは、明らかだ。

また、現在のような緊張状態をあまり長く引きずると、中国やロシアが裏で軍事的に手を回すなどして、いざ戦闘が始まった場合に、泥沼化する恐れもある。トランプ政権が、現状を静観できる猶予はあまりない。

攻撃の規模に関して、大川総裁は「 攻撃するときには、短期間に、大規模な攻撃が行われるはずです 」と予測した。

北朝鮮崩壊を、中国民主化につなげる

さらに大川総裁は、北朝鮮崩壊後の道筋についても言及した。

トランプ氏は現時点では、習近平氏と協調姿勢を見せている。しかし、北朝鮮問題を終わらせた次には、経済的・軍事的に、中国の覇権を潰すつもりだという。

この流れを見越した上で、「 北朝鮮の政権は崩壊すると思いますが、崩壊する過程において、それだけで止まらずに、それを中国の民主化・自由化につなげていくことが大事だと思います 」と、思想的な包囲網を形成することの重要性を指摘した。

2009年から訴えていた対北防衛

会場となったニッショーホール

今回の講演は、立党8年目を迎える幸福実現党全国大会の中で行われた。大川総裁は、その歩みについても振り返った。

同党の立党の一つのきっかけとなったのは、2009年4月に北朝鮮が行ったミサイル発射実験だった。そのミサイルに対して、当時の自民党・麻生政権は、「ミサイルかロケットか分からない」という意味の「飛翔体」いう言葉を使い、各メディアもそれに追随した。北朝鮮との摩擦を避けるためだった。

自民党政権が、この危機に対して何ら対処できない状況を見かねて、幸福実現党はつくられた。

現在のように「北朝鮮のミサイル発射」という言葉が堂々と使われ、ミサイル着弾時の避難・防衛対策が政府から周知されるような状況になるまで、8年がかかったということだ。

その間、北朝鮮は核実験・ミサイル実験を進め、核弾頭を積み、アメリカ本土に届くICBM(大陸間弾道ミサイル)を開発しつつある。

大川総裁は、この政治・世論の遅れを生む、日本の問題点についても指摘した。

また、アベノミクスが、消費税率の引き上げで失敗したことに触れつつ、今後の経済政策を軌道修正させるためには、「トランプノミクス」の発想から学ぶべきことが多いと述べた。

最後に「 幸福実現党が、この地上に存在する限り、世界は、自由・民主主義・平和が最終的に続いていくかたちになると思います 」と、講演を締めくくった。

釈量子党首「日本の盾になりたい」

講演の後には、釈量子・幸福実現党党首が挨拶に立った。

北朝鮮については、「脱北者とも会ったが、まさに地上の地獄。動物以下の扱いを受け、神仏の子が涙を流している」と、問題の早期解決を訴えた。

また、「私たちが日本の盾になりたいと思っている。いざ、憲法9条を改正しようとなったら、誰が国民を説得するのか」として、党勢を広げながら、正々堂々とオピニオンを発していく覚悟を述べた。

情勢が切迫している今だからこそ、日本や世界が向かうべき道筋を示す「先見力」と、恐れずに必要なことを訴えていく「勇気」が、政治家には求められている。そうした中で、幸福実現党が、今後どのような影響を政界・世論に及ぼしていくか、要注目だ。

挨拶をする釈量子・幸福実現党党首

なお、大川総裁は講演で、以下のような論点にも言及した。

  • 日本の「言論の自由」の実態
  • 宗教と政治を分離できない理由
  • トランプ氏の行動を予測するにあたっての能力・性格の分析
  • アメリカが軍事行動をするに際して、恐れていること
  • 北朝鮮崩壊に際して、革命人材が出てくる可能性
  • 今後の「財政再建」における政府の思惑
  • 日本政府の財政状況に対する正しい見方

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【関連サイト】

幸福実現党2009年 主要政策

http://publications.hr-party.jp/files/policy/2009/001/origin/all.pdf

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