石垣市長が自衛隊配備の受け入れ表明 石垣島の防衛強化は「扇の要」

 

沖縄県石垣市の中山義隆市長は26日、防衛省が計画している石垣島への陸上自衛隊の配備を受け入れることを表明した。

 

中山市長は記者会見で、尖閣諸島周辺での中国公船による領海侵犯、中国軍艦による接続水域での航行、北朝鮮のミサイル発射などを挙げ、以下のように、防衛体制への危機感を示した。

 

「わが国の安全保障環境が非常に厳しさを増している現状で、日本の生命線であるシーレーンの確保や大規模災害などの各種事態への対応など南西諸島の防衛体制の充実ということが極めて重要である」(27日付八重山毎日新聞)

 

防衛省は、南西地域の防衛体制を強化するため、地対空・地対艦ミサイルの部隊を含め、石垣島に500~600人規模の警備部隊を配備する計画。2019~23年度中の配備を予定している。

 

配備予定地近隣の開南、嵩田(たけだ)、於茂登(おもとだけ)、川原の4公民館は配備に反対しており、今回の決定を非難している。これらの公民館関係者との面会が実現しないまま記者会見に至ったことについて、中山市長は「このままでは時間が過ぎるだけ。市民の安全安心を守るうえで先延ばしするのは得策ではない」と述べた。

 

 

石垣に自衛隊が必要な理由

なぜ石垣島に自衛隊を配備するのか。その根本的な理由は、中国の明確な領土侵略への野心から自国を守るためだ。

 

中国は国際ルールを公然と無視し、他国の領海に幾度となく侵入している。8月に、中国の公船15隻と200~300隻に及ぶ漁船団が、尖閣諸島の接続水域(24海里)を侵犯したことは記憶に新しい。

 

今月16日には南シナ海で、中国海軍の艦船が、一時アメリカ海軍の無人潜水機を奪うなど、挑発行為はアジアのみに留まらない。

 

領土的野心を隠そうともしない中国が、いつ尖閣や石垣などの島しょ部に上陸してもおかしくない現状において、国民の生命と財産を守るためには国防の強化が不可欠だ。

 

沖縄本島よりも南西に点在する島々にとって、石垣島は、尖閣諸島や宮古島、西表島などの周囲の離島を守る重要な拠点。陸上自衛隊の元幹部は、「石垣島は、南西諸島防衛の扇の要である」と指摘する。

 

 

アジアでの紛争の可能性!?

中国の覇権主義に加え、中国と米国の対立傾向が強まっていることも無視できない。

 

25日には、中国の空母「遼寧」が宮古島付近を通過し、太平洋に出て、その後、台湾が実効支配する東沙諸島の南東沖を航行した。台湾を中国の一部とする「一つの中国」原則を強調した行為とみられ、蔡英文・台湾総統と電話会談を行った、次期米大統領のドナルド・トランプ氏をけん制する形となった。

 

トランプ氏は、中国を「為替操作国」と指摘したり、南シナ海で中国が進める軍事施設の建設に関して「米国に軍事施設を建設してもよいかどうか尋ねたのか」と発言するなど、中国への批判を続けている。

 

トランプ氏の対中スタンスは、日本も支持すべきだが、今後、米中関係が悪化すれば、南シナ海、東シナ海、台湾近海などのアジア海域で、何かしらの軍事的な衝突が起きてもおかしくない。

 

その時に、日本は、自国民や周辺国、その国民を守るために、国防強化を急ぐ必要がある。その意味で、今回の石垣島への自衛隊配備は欠かせないものであり、むしろ、配備を前倒しして、急ぐ必要があるだろう。

(片岡眞有子)

 

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2016年12月25日付本欄 2017年の米中関係はどうなる!? トランプの最近の動きから読み解く(前編)

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