2016年は、世界中で「予想外」な出来事が立て続けに起きた。2017年は、トランプ米大統領の出現により、さらに予測不可能と言える。
本欄では、26年前にイギリスのEU離脱を、2年前に朴槿惠・韓国大統領の辞任劇を、そして1年前にトランプ氏の大統領就任を予想していた大川隆法・幸福の科学総裁(関連記事参照)が語る、2017年以降の国内外の世界の行方を紹介する(本記事は、大川総裁著『繁栄への決断』より、一部内容を紹介したもの)。
第6回目のテーマは、「天皇陛下の『生前退位』」について。
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天皇陛下は23日に、83歳の誕生日を迎えられた。
この日に先立ち、陛下は記者会見に臨まれた。退位の意思を示唆された8月8日のおことばについて、「天皇としての自らの歩みを振り返り、この先の在り方、務めについて、ここ数年考えてきたことを内閣とも相談しながら表明しました」「多くの人々が耳を傾け、各々(おのおの)の立場で親身に考えてくれていることに、深く感謝しています」などと述べられた。
先のおことばについて、陛下が公式の場で言及されるのは今回が初めて。どのようなご発言をされるのか注目されていた。
退位への慎重論根強く
今や国民的関心を呼んでいる「生前退位」問題。多くの人は、まるで"隠居話"のようなイメージを抱いているが、退位には慎重論もある。
歴史を振り返ると、時の権力者が天皇の地位を「政治利用」した過去がある。特に、明治の元勲である伊藤博文は、それを強く憂い、退位を認める法整備に反対。そのため、現行制度には退位に関する条項がない、という経緯がある。保守層を中心に慎重論が根強くあり、政府は現在、退位を可能にする特別法を制定するか否かの議論を進めている。
天皇の役割は会社の社長と同じか?
そうした政府の動きなどを見ていると、「生前退位」問題の本質は、"法律論"であるように見えてしまう。しかし、果たしてそうなのか。大川隆法・幸福の科学総裁は著書『繁栄への決断』で、皇室についてこう述べている。
「 天皇制とは、単なる組織や機関の一部として存在しているだけではなく、実は宗教的存在でもあります 」
陛下の役割は、「宗教家」としての側面があるというのだ。その上で、
「 不遜であってはいけないとは思いますが、『ご自分が、天照大神の肉体子孫であるということをお認めになりますか』とお訊きした場合、今上陛下は、何とお答えになるのでしょうか。そのお答えが、皇室の未来を指し示すことになると思うのです 」
と述べている。つまり、天皇を一言で言えば、「日本神道のトップ」。本来は、「生前退位」が、会社社長の身の処し方のように矮小化されてはならない。
根っこにある問題は、神道儀式などの宗教的な伝統を継承できるかどうかだ。それを抜きにした議論は、表面的になるだろう。
事実、退位を議論する有識者会議のメンバーを見ても、日本経済団体連合会のトップや大学教授が名を連ねているが、宗教家が参加していない。この問題については、宗教に関する深い理解が必要だ。
今後も、皇室を存続させていくには、神道儀式などの宗教性を継承できるように議論していくことがふさわしい。
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【関連書籍】
幸福の科学出版 『繁栄への決断 ~「トランプ革命」と日本の「新しい選択」』 大川隆法著
https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1785
【大川総裁 2016年の予言】
2016年11月30日付本欄 韓国・朴大統領が辞任の意向を表明 「見せしめ政治」は正義なのか
http://the-liberty.com/article.php?item_id=12273
2016年6月24日付本欄 イギリスのEU離脱は26年前に予言されていた
http://the-liberty.com/article.php?item_id=11546
2016年11月9日付本欄 米大統領選 トランプ氏の勝利は1月に予言されていた