アメリカFOXニュースがこのほど発表した世論調査では、全米支持率でリードしてきた民主党候補ヒラリー・クリントン氏が、共和党候補ドナルド・トランプ氏に逆転された。クリントン氏が45%、トランプ氏46%で、わずか1ポイント差だが、終盤での逆転は大きい。

支持率逆転の理由は健康問題

これは、クリントン氏が、9月11日にニューヨークで開かれた同時多発テロの追悼式典で、体調を崩し途中退席したことが影響していると見られる。主治医のリサ・バードック博士は声明で、同氏が肺炎と診断されていたことを明らかにし、「追悼式典では暑さによる脱水症状を起こしたが、順調に回復している」と説明した。

だが、クリントン氏の健康問題は一般的に公開されているよりも深刻という指摘もある。クリントン氏は国務長官時代、頭部に血栓が見つかったために入院したことがある。また、「パーキンソン病かもしれない非常に重い神経疾患がある」というシークレットサービスの内部告発を報じている米独立系メディアも出ている。

いずれにせよ、大統領の任に就くにあたり、健康面での不安は消えていない。

一方、トランプ氏は70歳とクリントン氏より高齢ではあるが、精力的に選挙活動を展開している。選挙戦が終わるまで、両者の「健康」は注目され続けそうだ。

健康であってこそ積極的判断ができる

アメリカ大統領の判断は、自国だけでなく国際社会を左右する。北朝鮮の核実験をはじめとした緊迫した中、病気などで大統領の判断が遅れるという事態は許されない。

大統領に限らないことだが、重大な責任を負ったリーダーが職務をまっとうするためには、健康であることはもちろん、強靭な体力が必要となる。

幸福の科学グループの大川隆法総裁は、著書『仕事と愛』において、「 『ここ一番』という大きな事業や仕事をしようとするとき、肝心なのは体力です」「『週に一回、何かの運動をする』ということが、病気をしないための最低限の秘訣でしょう 」と仕事における体力の重要性を力説する。

さらに『青春の原点』において、「 体力がないと、物事の判断が悲観的になってきます。人間関係においても、悲観的になり、とにかく悪いほうへ悪いほうへと考えますし、仕事においても、先行きを暗く悪く感じるのです 」と、体力は判断力をも左右すると語っている。

仕事においてはやや「知力」の方にフォーカスしがちだ。だが、「体力」があってこそ「知力」も生きる。体力をつけることで正しい判断をすることができ、また本や新聞を読むといった知的な活動をより活発に行うことができる。

こうしてみると、「健康で体力があること」も国家のリーダーを決める上で大事なポイントといえるだろう。(手)

【関連書籍】

幸福の科学出版 『仕事と愛』 大川隆法著

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幸福の科学出版 『青春の原点』 大川隆法著

https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=128

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