京都府庁で会見に臨む、大八木氏(中央)。

自民党・宮崎謙介衆院議員の辞職に伴い、京都3区では、4月12日告示、24日投開票の日程で補欠選挙が行われる。

現時点で立候補を表明しているのは、民主党の泉健太氏(比例復活で現職)のほか、いずれも新人の、おおさか維新の会の森夏枝氏、日本のこころを大切にする党の小野由紀子氏、無所属の郡昭浩氏。自民党と共産党は公認候補を出さない見通しだ。

京都市伏見区などを擁する京都3区には、坂本龍馬が幕府の役人に襲撃された旅籠・寺田屋をはじめ、「伏見の戦い」で薩摩軍が拠点をかまえた御香宮(ごこうのみや)神社や、当時の砲弾痕が残る料理屋などがある。幕末の舞台の一つだ。

当時、全国で志士が立ち上がったが、その動機は、「このままでは、日本が欧米列強の植民地にされてしまう」という危機感、国防への思いからだった。

「まっすぐな、正直な心で、日本の政治を立て直したい」

会見後、釈党首(左)と写真に収まる大八木氏。

現代は、北朝鮮が「水爆実験」やミサイル発射を繰り返し、中国も南シナ海を埋め立て、ミサイルや戦闘機を配備するなど、日本を取り巻くアジア情勢は緊迫している。

そんな中、新たな人物が京都補選に名乗りを上げた。幸福実現党の公認候補・大八木光子(おおやぎ・みつこ)氏(31歳)だ。

京都で生まれ育った大八木氏は3月17日、京都府庁で会見に臨み、以下のような趣旨で出馬の決意を語った。

「京都3区で、政治家の不祥事が起こってしまった。立候補を決意したのは、裏表のない『おもてなしの政治』を実現したいから。まっすぐな、正直な心で、日本の政治を立て直したい」

短大に入学後、「自分の目で世界を見て回りたい」と、単身オーストラリアやカナダに飛び、語学学校に通ったり、飛び込みで面接を受けて地元の農場や飲食店で働いた。はつらつとした容姿に似合わず、肝が据わっている。

帰国後には、日本料理屋で若女将として経営に携わるなど、京都、そして日本の良さや足りない部分を国内外から見つめてきた。

観光立国、消費税5%への引き下げ、国防力の強化

大八木氏は、主に3つの政策を掲げる。

(1) 観光立国「Japan」の実現

京都市は「訪れたいランキング」で、2年連続で世界1位。しかし、実際の観光客数は、ロンドンの10分の1で、世界ランキング96位。もっと日本中、世界中から京都に訪れてもらえるように、建築規制の見直しなどによる、安くて過ごしやすい宿泊施設を増やす。関西空港、伊丹空港などと協力して、交通網の24時間化を進める。

(2) 消費減税で景気回復

日本料理屋で若女将をやっていた時代に、消費税が8%に引き上げられた後、いくつもの伝統のある店が姿を消した。デフレ脱却に向けて、金融緩和でアクセルを踏みながら、消費増税でブレーキをかけるアベノミクスは失敗。消費税10%を中止させ、5%に減税して、景気回復を目指す。

(3) 核装備を含む防衛力の強化

日本を取り巻く国際情勢は悪化している。北朝鮮や中国など、核を持つ国から脅される事態を想定しなければならない。「いま、そこにある危機」から日本を守り抜くために、核装備を含む防衛力の強化は待ったなし。世界一の歴史を誇る京都や日本を必ず守り抜くために、日米同盟の強化と併せて、憲法9条の改正など、「自分の国は自分で守る」体制をつくる。

「日本には多くの神社仏閣がある。その中で、京都には、宗教や宗派の違いを超え、尊いものを尊いと敬う心、信仰心、そして、多様な価値観を認め合う世界一の宗教的寛容がある。この京都に根付く『宗教的寛容性』が世界に広がれば、世界各地で起こっている紛争やテロを解決する大きな力にもなり得る」

明治維新ゆかりの地・京都から、日本の国難を救う政治家が輩出されることを望みたい。

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