2016年1月号記事

The Liberty Opinion 2

国際

ミャンマーのスーチー氏が総選挙に勝利

日本の護憲派の"不都合な真実"

11月中旬に行われたミャンマー総選挙で、アウンサンスーチー党首が率いる国民民主連盟が圧勝した。議会の過半数の議席を得た同連盟は、大統領を選出することができる。

しかし、英国籍の2人の息子を持つスーチー氏は大統領になれない。憲法には、外国人家族を持つ者の大統領就任を禁じているためだ。これほど理不尽な憲法はないだろう。

本来、憲法の存在理由は、国民の幸福を守ることにある。 日本の憲法学者がこの問題を批判してもいいが、そのような声は上がってこない。彼らの多くが「立憲主義」を"憲法によって国家権力を縛ること"と解釈しているからだ 。スーチー氏の政治手腕は未知数だが、この考えでいけば、「欠陥憲法」でも守り通さなければならず、スーチー氏はいつまで経っても大統領にはなれない。