昨年10月、長崎県佐世保市で起こった、同級生による高一女子の殺害事件は日本中に衝撃を与えたが、今年も未成年による凶悪・異常な犯罪が目立つ。

「誰でもよかった」「夢の中で殺した」

北海道音更(おとふけ)町に住む美容師の女性がこのほど殺害された事件では、会社員の少年が殺人容疑で逮捕された。遺体には首や胸などに10カ所以上の刺し傷があり、殺害後、被害者の部屋を放火するなど、残虐性が強い事件だった。

捜査関係者によると、逮捕された少年は「逃げようとするところを追いかけ、何度も刺した」「人を殺してみたかった。誰でもよかった」などと供述した。ただ、「夢の中で殺した」「夢か現実か分からない」など、供述内容には意味不明な点があり、動機がはっきりしないという。

また、先月末には、愛知県日進市で、無職の男性を刺殺しバックを奪ったとして、高校3年生の男子生徒が強盗殺人容疑で逮捕された。男子生徒は調べに対して、「金品があれば奪おうと思った」とする一方で、「ナイフで人を刺してみたかった」「(被害者が)折り合いの悪かった祖父に似ていた」と説明するなど、やはり動機に不可解な点が見られたという。

凶悪犯罪と悪霊との関係とは

どちらの犯罪も容疑者と被害者の間に利害関係があるわけではなく、動機も不明確で第三者には理解し難い。こうした未成年による異常な犯罪をどう考えればよいのか。

大川隆法・幸福の科学総裁は、著書『霊界散歩』の中で、凶悪犯罪の原因を、「霊的」に指摘している。

「犯罪を犯した人のなかには、よく、自分が犯罪を犯したことを全然覚えていない人がいます」「憑依されているときに、人殺しをしたり、泥棒に入ったり、万引きをしたり、いろいろな悪さをするわけですが、事が終われば、憑依霊が抜けて、本人の魂が戻ってきます」

事件当時の記憶をはっきりと思い出せない場合、医学的には多重人格と見なされがちだが、その多くは、実は悪霊による憑依が原因である。

悪しき心が悪霊を近づける

悪霊とは、生前に善なる思いや行いよりも、悪なる思いや行いの方が多く、死後もなお成仏できずに迷い苦しんでいる霊存在だ。

こうした悪霊は、プラスの心を持った人間には取り憑けないが、自らと同じ、嫉妬や憎悪に満ちたマイナスの心を持つ人間に憑依する。心の状態が変わらず、悪霊に毎日のように憑依されると、やがて完全憑依状態になり、理性が失われ、凶悪犯罪に走ることがある。

宗教教育が未成年犯罪を減らす

こうした未成年の犯罪を減らすには、善悪の価値観を教えるための宗教教育が大切だ。

特に未成年の犯罪の増加の背景には、学校教育、家庭教育の中に宗教的価値観が欠けていることがある。幼い頃から宗教心を育み、自らの心をコントロールできるようになれば、悪霊の影響を受けにくくなる。

戦後、日本では教育から宗教を排除してきたが、「人間は皆、神仏に平等につくられた尊い存在」であることを信じてこそ、自らの命を大切にし、他人の人生を尊重できるものだ。宗教的価値観の浸透こそ犯罪を抑止するカギである。(冨)

【関連書籍】

幸福の科学出版 『霊界散歩』 大川隆法著

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2008年11月号記事 ボディ・ジャック事件簿

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