2014年10月号記事
The Liberty Opinion 1
佐世保高一女子殺害事件
命の尊さを教えるには宗教教育が必要
7月27日、被害者と加害者の女子生徒が通う高校が開いた、会見の様子。写真:時事
長崎県佐世保市で県立高校1年の女子生徒(当時15歳)が7月下旬、同級生を惨殺する事件が起きた。未成年の殺人事件という痛ましさは、同じ佐世保で2004年6月に、小6女児が校内で同級生を殺害した事件を思い出させ、日本中に衝撃が走った。
「命の教育」には宗教が必要
10年前の事件を教訓に、佐世保市の各学校では、命の大切さを教える「命の教育」を強化してきた。 だが長崎県教委の池田浩教育次長は会見で「これまでの取り組みに何が足りなかったのか、検証が必要だ」と語った。
同市の公立小中学校を卒業したある女子生徒(16歳)は、「(04年の)事件が起きた6月には毎年、命をテーマにした授業が行われていました。ただ、先生の話を一方的に聞くだけで自分で考える時間などはなく、あまり理解が深まらなかった気がします」と振り返る。